情報は「ChatGPTで調べて」――あすか製薬の質問状に米投資ファンドが“回答拒否” 株の買い増し巡り
あすか製薬ホールディングス(東京都港区、以下、あすか製薬HD)は9月2日、米投資ファンドのDalton Investmentsなどに対し、あすか製薬HDの株の買い増しに関する質問状の回答を再要請すると発表した。8月18日付で質問状を送っていたが、「質問事項の一部は、生成AIを活用して情報収集すべき」という趣旨の回答しか得られなかったという。
あすか製薬HDは8月、Dalton Investmentsのほか、Dalton Investmentsと一部連携し、主に日本企業に投資するNippon Active Value Fundなどが、あすか製薬HDの株を最大30%程度まで買い増す意思を示していると発表していた。Dalton Investmentsなどの動きに対し、あすか製薬HDは、自社の企業価値や株主の利益への影響を懸念。買い増しに関する詳細な情報を求める「情報リスト」を、Dalton Investmentsなどに送っていた。
情報リストに対し、Dalton Investmentsの最高投資責任者であるジェームズ・ローゼンワルド氏は8月29日、あすか製薬HD代表の山口惣大氏宛てにメールで回答。メールには「日本はAIの活用が少し遅れているかもしれませんが、貴殿におかれては、あすか製薬の全ての取締役及び役員に、われわれに尋ねた各質問の答えを得るために、ChatGPTやPerplexityのアプリをダウンロードさせてください」と記載。こうしたAIツールが使えない場合は、WikipediaやDalton Investmentsの公式サイトなどを参照するよう求めた。
この回答に対し、あすか製薬HDは「当社が送付した『情報リスト』に対して、実質的に回答を拒否しているとも判断し得るもの」と指摘。Dalton Investmentsなどの回答は不十分であり、投資ファンドとしても不適切な行為との見解から、情報リストの質問に回答するよう再要請した。
あすか製薬HDは7月、Dalton Investmentsなどが2024年7月からあすか製薬HDの株を買い増した結果、25年5月時点で株券等保有割合で20.49%を保有しており、今後さらに買い増しする意向を示していると発表。同時に、この買い増しが、あすか製薬HDの事業運営に不適切な影響を与えないようにするための基本方針を定めていた。今回の情報リストの送付は、この基本方針に基づく対応。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
こんなメディアも見られています
ITmedia AI+に関連する情報をお探しであれば、こちらのメディアもお役に立てるかもしれません。
SpecialPR
アクセスランキング
-
1
「ほんだし」のラベルがAIでぐちゃぐちゃに…… 味の素、公式Xの投稿画像について謝罪
-
2
人型ロボが“人間超え”――助走なしで高さ2mのジャンプ、時速45kmで走行も 中国Unitreeが開発中の新モデルを公開
-
3
現役組み込みエンジニアがAIを業務利用して分かったこと――期待と限界と現実解
-
4
なぜ「純国産AIは無理」なのか? さくらとSakana AIが示す「ソブリンAI」の現実解
-
5
「データがない」「スキルがない」「発想が広がらない」 味の素冷凍食品は“3つのない”をどう解消した?
-
6
「Claude」の“見えない透かし”、Anthropicが仕組みを説明 「完全な書き直しなら消える」
-
7
なぜ「相場の半額」にできた? 「ヒューマノイド界のトヨタ」目指すZEALSの“したたか”な戦略
-
8
Claude、Codex、Qwen……そのAI用語、どう読む? 読み方クイズ30問
-
9
「MicrosoftよりGoogle」で6億円削減も? 舞鶴市、千代田区が明かすIT刷新とAI活用の成功法則
-
10
NVIDIA、OpenAIのオハイオAIデータセンターに最大1050億ドルの債務保証──SB Energyと提携
SpecialPR
ITmedia AI+ SNS
インフォメーション
注目情報をチェック
ITmedia AI+をフォロー
あなたにおすすめの記事PR