日本産AIが“日商簿記1級”で合格レベル 選択&計算問題で正答率99.8% AIベンチャー企業が発表
AIベンチャー企業のファーストアカウンティング(東京都港区)は1月26日、同社が研究する経理特化型AI「Deep Dean」が簿記検定試験(日商簿記)で合格レベルの記録を出したと発表した。同検定1級の試験問題で正答率99.8%を記録した他、2級と3級では100%の正答率を達成したという。
日商簿記は、日本商工会議所が主催する簿記検定の最上位資格で、合格率は約10~15%前後の難関試験として知られている。科目は「商業簿記」「会計学」「工業簿記」「原価計算」の4つで、1級の出題範囲は2級と比較しても広い。合格基準は全科目において40%以上、かつ総合得点で70%以上で、独学ならば一般的に500~1000時間以上の学習が必要とされる。
今回の検証では、日商簿記1級試験の過去問題や予備校などが公開する模範解答を評価に利用。用語選択や勘定科目に関する設問を含む、数値計算問題と選択式問題のみを対象とした。自由記述問題は採点基準の非公開性や主観的要素を含むため、検証対象から除外した。AIの推論結果の確率的な揺らぎも考量し、計5回の推論を実施してその平均値を算出し、正答率99.8%を記録した。
Deep Deanは約40億パラメータの軽量LLM。汎用的なAIではなく、経理・会計分野に特化して設計・学習されていることが特徴だ。Deep Deanはこれまでにも、USCPA(米国公認会計士)の過去問題でも全6科目中、必須3科目(FAR、AUD、REG)を含む5科目で正答率90%以上、日本の公認会計士試験短答式4科目などでも満点を記録。いずれも合格ラインを上回る水準の性能を示していた。
ファーストアカウンティングは「日商簿記1級は、上場企業の会計実務を前提とした難関試験。Deep Deanが高い水準でその合格基準をクリアしたことは、慢性的な人手不足に直面するプロフェッショナルな経理実務を支える上で、大きな意義を持つ」と説明。同社は今後も、上場企業の経理現場で実戦的に活躍できるAIの研究・開発を目指す。
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