ロボット企業の中国Unitree Roboticsは10月20日(日本時間)、人型ロボット「Unitree H2」を発表した。同社の人型ロボとして知られる「G1」と異なり、人間の顔を模した頭部が付いている。「優雅なフォルム」をうたっており、デモ動画ではダンスやカンフーアクションを披露している。
H2の身長は182cmで、体重は約70kg。腕の長さは69cm、脚の長さは104.5cmで、全身は航空機用のアルミニウムとチタン合金、エンジニアリングプラスチックでできている。自由度は片腕に7、片脚に6、腰部に3、頭部に3ある。動力はリチウムイオン電池で、稼働時間は約3時間。
関節モーターには、ローター部に永久磁石を使った「PM同期モーター」を採用しており、腕関節の最大トルクは120Nm、脚関節は360Nm。最大15kgの荷物まで腕で運べる。センシング用に広角カメラを2基備えているほか、音声によるやりとりのためのマイクとスピーカーも搭載した。
デモ動画では、片足でポーズを決める、ステップを踏む、回転するなどの動作を組み合わせてダンスしている。また連続でパンチやキックを繰り出すなど、カンフーアクションも披露している。
コンピューティングモジュールとしては、米IntelのCPU「Core i5」を搭載する。開発者向けのモデルでは、カスタマイズ用に「Core i7」と、最大2070TOPSの演算性能をほこる、米NVIDIAのロボティクス向けAIボード「Jetson AGX Thor」を用意。
価格は、標準モデルが2万9900ドル(448万5000円、1ドル150円換算)で、開発者向けモデルは非公開。なお、日本での発売の有無は執筆時点で不明。
人型ロボの背中から“変形ドローン”が飛び立つ 米大などがデモ披露 独自の「マルチロボシステム」開発
家庭で使える量産人型ロボ「Figure 03」 安全性に配慮、“足でワイヤレス充電”も可能
テスラの人型ロボ、カンフーアクションを披露 映画「トロン:アレス」ワールドプレミアで
LLMの“次に来るAI”? NVIDIAが推進する「フィジカルAI」とは何か、識者に聞いた
顔は「GMO熊谷代表を表示したタブレット」 2週間で開発した“ヒューマノイドCEO”の仕組みは? 同社に聞いたCopyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.