米OpenAIは11月12日(現地時間)、8月にリリースした「ChatGPT-5」のアップデート版「GPT-5.1」をリリースしたと発表した。同社はこれを「GPT-5のアップグレード」と位置づけており、「ChatGPTをよりスマートに、会話をより楽しくする」としている。
同日から有料ユーザー向けに展開されており、すべてのユーザーに提供する計画だ。
新モデルには、瞬時に回答する「Instant」と、より良い回答のために長く思考する「Thinking」がある(「Auto」ではモデルが自動的に選択される)。GPT-5モデルは向こう3カ月はドロップダウンメニューから選択可能だ(その後削除される見込み)。
このアップグレードは、ユーザーからの「優れたAIは賢いだけでなく、会話が楽しいものでなければならないという意見」を受けて実施したという。
Instantモデルは「より温かみのある、より会話的な表現」になっただけでなく、指示に従う機能が強化され、質問に「さらに確実に答えるようになった」という。
ThinkingモデルはChatGPT-5のものよりも、質問に応じて思考時間を調整できるようになり、単純な問題には迅速に対応できるようになった。トーンも「より暖かく、共感的」になったという。
「設定」→「パーソナライズ」のトーンコントロールを更新し、回答のトーンを「デフォルト」「フレンドリー」「率直」「個性的」「無駄がない」「探究心が強い」「皮肉っぽい」から選べるようになった。さらに、「カスタム表示」で「前向きな考え方」「意見が強い」「謙虚」など16種類のスタイルを追加設定できる。
パーソナライゼーションで行った変更は、すべてのチャット(既存の会話を含む)に適用される。
アプリケーション担当CEOのフィジー・シモ氏は自身のブログで「ChatGPTのユーザーは8億人を超えており、万能型のソリューションの時代は過ぎ去った」とし、OpenAIが目指すのは「誰にでも合う完璧な体験を作ろうとするのではなく(それは不可能)、ChatGPTがあなたにとって最適な体験となり、あなたにとって最適な方法で機能することです」と語った。
また、現実世界の人間関係、幸福、義務を犠牲にして、AIモデルに愛着を抱くという課題について、専門家評議会の設立や、臨床医や研究者との協力に基づくモデルトレーニングなどで取り組んでいると説明した。
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