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踏切異常知らせる信号機、運転士から見えるかAIでチェック JR東海
JR東海は、踏切などの異常を知らせる「特殊信号発光機」が、電車の運転士から視認できる状態かをチェックする作業に、AIを活用する。
JR東海は3月5日、踏切などの異常を知らせる「特殊信号発光機」が、電車の運転士から視認できる状態かをチェックする作業に、AIを活用すると発表した。現在は目視でチェックしてるが、営業車に乗せたカメラの映像をAIで解析することで省人化する計画だ。
2025年度から在来線全線の営業列車で試験運用し、2026年度以降の本格導入を目指す。
特殊信号発光機は、踏切の非常用ボタンが押されたり、踏切内で動けなくなった自動車を検知したりした場合などに赤色灯を発光する装置で、8000基ある。
運転士が最長800m手前から継続的に視認できる状態に保つため、草木などで見づらくなっていないかを、徒歩で巡回したり、係員が列車の先頭に添乗して確認したり、検測車で撮影したカメラ映像を確認する、といった作業で行ってきたが、多くの労力が必要だった。
新たに、AIによる物体検出技術を活用。営業列車に搭載した高性能カメラで撮影した映像に写っている線路設備から特殊信号発光機を検出し、見通しが確保されているかを自動で判定する。
営業列車を活用することで、より高頻度でタイムリーな見通し確認が可能となり、確認の精度も向上すると期待している。
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