AI開発に“総額8億円”の懸賞金、NEDOが公募開始 国産モデルによる「AIエージェント」など3領域で

新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）は、生成AIに関する技術開発コンテストの公募を始めた。懸賞金として最大総額8億円を用意し、国産基盤モデルを活用したAIエージェント開発など、3領域（4テーマ）を募集する。

[ITmedia]

　国の研究機関である新エネルギー・産業技術総合開発機構（NEDO）は5月9日、生成AIに関する技術開発コンテストの公募を始めた。懸賞金として最大総額8億円を用意。国産のAI基盤モデルを活用し、複数のタスクを自律的にこなす「AIエージェント」を開発するなど、3領域（4テーマ）を募集する。

AI開発に“総額8億円”の懸賞金、NEDOが公募開始（画像は公式パンフレットより引用、以下同）

　募集する領域は、1）国産基盤モデルなどを活用した社会課題解決AIエージェント開発、2）官公庁等における審査業務などの効率化に資する生成AI開発、3）生成AIの安全性確保に向けたリスク探索およびリスク低減技術の開発。1）については「製造業の暗黙知の形式知化」と「カスタマーサポートの生産性向上」の2テーマを設ける。

　例えば、1）の領域では、国内の企業や大学がフルスクラッチで開発したモデルや、既存のモデル（国産のものに限らない）を追加学習したモデルなどを活用し、AIエージェントを開発。設けたテーマでの実証成果によって審査する。懸賞金額は、1位が5000万円、2位が4000万円、3位が3000万円で、各テーマ1者ずつ選定するほか、懸賞金額が数千万円程度の審査員特別賞も設けるという。公募対象は、国内の法人と団体。

募集領域と懸賞金額

　26日に応募説明会を実施し、5月末ごろをめどに応募のための専用サイトを立ち上げる。懸賞金の交付は2026年5月の予定。