OpenAI、「ChatGPT」に年齢予測機能 未成年の安全保護をAIが自動化
OpenAIは、ChatGPTユーザーの年齢をAIが予測する「Age Prediction」を開始した。利用パターンなどから18歳未満と推定されると、暴力や性的表現などの制限が自動適用される。2025年の自殺事件を受けた安全対策の強化策で、ペアレンタルコントロールとも連携する。誤判定時はID等による救済措置も用意し、安全性と利便性の両立を図る。
米OpenAIは1月20日(現地時間)、「ChatGPT」ユーザーの年齢を予測する機能「Age Prediction」をグローバルに提供開始したと発表した。アカウントが18歳未満の利用者である可能性を機械学習モデルを使って推定し、年齢に応じた適切な体験と安全保護措置を自動的に適用する仕組みだ。
年齢予測モデルは、アカウントの利用履歴やアクティブな時間帯、過去の自己申告年齢など複数のシグナルを組み合わせて推定を行い、未成年と推定された場合にはデフォルトでセンシティブコンテンツの露出を制限する設定が有効になる。誤って未成年と判定された成人ユーザーは、外部の信頼できる本人確認サービスを通じて自撮り写真などで年齢を検証し、通常体験に戻すことができる。
OpenAIは、この年齢予測は未成年ユーザーをより安全に保つための中立的な保護措置であり、センシティブな内容へのアクセス制限や有害な情報の提示を減らすことを目的としていると説明した。具体的には、暴力的描写や危険行為、性的・恋愛表現、過度な痩身や極端な美意識に関するコンテンツなどが対象となる。また、判定が不確実な場合には、安全性を最優先する「セーフガード」が働く設計となっている。EU圏内では、今後数週間以内に段階的に展開される予定だ。
この年齢予測機能はペアレンタルコントロールと連携し、保護者が未成年者の利用体験をさらに細かく管理する手段を提供することも想定されている。年齢に関する判定は完璧ではなく、誤判定が生じる可能性もあるが、本人確認を実施することで適切な体験へ誘導する仕組みが整えられているという。
ChatGPTを含むAIチャットボットを巡っては、未成年による利用での安全性の不備が、深刻な社会問題となっている。2025年にはChatGPTが関与したとの主張がある未成年の自殺事件をきっかけに、未成年向けの安全設計が十分でなかったとの批判が強まった。このような背景を受け、OpenAIは未成年ユーザーに対する保護措置の強化と年齢に応じた保護体制の構築を急いでいる。
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