シャープは、電子辞書“Papyrus”(パピルス)の新製品として、ワンセグ放送を受信できるカラー液晶搭載モデル「PW-TC900」を発表した。
シャープは11月20日、電子辞書“Papyrus”(パピルス)の新製品として、ワンセグ放送を受信できるカラー液晶搭載モデル「PW-TC900」を発表した。12月8日発売予定で、価格はオープンプライス。店頭では5万円前後になる見込みだ。
2006年4月に放送を開始したワンセグは、12月に全国47都道府県の県庁所在地へ拡大し、視聴可能世帯は年末までに3950万世帯に達する見通し。対応端末の販売も、年末商戦からが“本番”だ。「インフラが整うタイミングに合わせ、カラー液晶搭載の電子辞書を投入する。ワンセグチューナー搭載機の出荷台数は、2006年で385万台、2007年は1900万台と予想しており、(グラフは)ほぼ垂直に近い形で伸びるだろう」(シャープ)。
「PW-TC900」では、新開発の4.3型カラーASV液晶を搭載した。輝度は従来機と比較して約40%向上。「明るい室内でもワンセグ放が楽しめる」(同社)という。また、液晶画面を水平方向に180度回転できる回転ヒンジにより、通常の“辞書スタイル”のほか、液晶を反転させる“卓上テレビスタイル”、反転させたまま液晶を折りたたむ“ハンドスタイル”と、利用シーン合わせてスタイルを選択できる。
電源を入れ、辞書とテレビの切替ボタンを押せばワンセグチューナーが起動。データ放送やEPG(電子番組表)には対応していないが、文字放送の字幕表示は可能だ。チャンネルや音量の変更はキーボードまたはスピーカー上のボタン(写真上)で行う。なお、パネル解像度が480×272ピクセルのため、標準表示(320×180ピクセル)では上下左右に黒い帯ができるが、キーボード上の「切替」ボタン1つで全画面表示に変更できる。バッテリー使用時の連続視聴時間は約5時間だ。
収録コンテンツは、約1000点のカラー画像を追加した「スーパー大辞林」をはじめ、約2万6000語のネイティブ音声を収録した「ジーニアス英和辞典」、経済の基本用度と新語を網羅する「経済新語辞典 06」など、主に「40歳代をメインにしたビジネスマンをターゲットにしたもの」(同社)。川島隆太教授の「脳を鍛える大人の計算ドリル」など、バラエティに富んだ計40種を標準搭載する。側面のSDカードスロットを利用して、別売のコンテンツを追加することも可能だ。
また、SDカードに記録したJPEG画像や電子書籍、およびMP3音楽の再生をサポートしている点も新しい。電子書籍は、TEXTおよびXMDF形式に対応。MP3は32K〜192Kbpsまで、JPEG画像は1枚あたり2Mバイトまでのファイルが再生できる。
外形寸法は132(幅)×91(奥行き)×22.5(厚さ)ミリ、重量は約283グラム。パッケージには、ACアダプタと専用イヤフォンが付属する。
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