1人でできないことは同志を募って始めてみる【問題編】シゴトハック研究所

常に同時進行する複数のプロジェクトを抱え、ほとんど毎日のように終電間際まで仕事に励むタカフミ君とヒロシ主任。終わりの見えない毎日に2人とも疲弊気味です。

» 2006年11月22日 20時55分 公開
[大橋悦夫,ITmedia]

今回の課題

 行き詰まってしまった仕事の状況を変えるには


 今日もまたIT商事のオフィスに夜遅くまで残っている2人の姿があります。

マンガ:ふじたきりん

タカフミ君 ヒロシ主任、どんな感じですかー?

ヒロシ主任 いやぁ、朝リストアップしたタスクの半分くらいしかこなせてないなぁ。

タカフミ君 半分ならまだいい方ですよ。僕なんか半分もいってませんから。まぁ自慢できることじゃないですけど。

ヒロシ主任 どう考えても時間が足りないよな。

タカフミ君 仕事量がハンパじゃないですからね。でも、1年前にはとうていこなせなかったような量をいつの間にかこなせるようになっているってことはありますけど。

ヒロシ主任 いつも思うんだが、結局のところ日中の生産性が低いのが原因だろうな。特に午後は、あれこれ飛び込みの仕事が入ってきたり、電話で小刻みに作業が中断させられたりして、午後にやろうと思ってたことがこういう時間に追い込まれる……。

タカフミ君 ですねー。特に中断がイタイですよね。こうなったら朝早めに来て、誰もいない時間帯に一気に進める方がいいかもしれませんよ。

ヒロシ主任 いやぁ、それは無理だよ。私は朝はめっぽう弱いし、毎日9時ギリギリに何とか間に合うくらいだから、それ以上早く来るなんて考えられないよ。

タカフミ君 でも、朝なら電話も飛び込み仕事もないから、もっと効率よく仕事を進められるんじゃないですかね。

ヒロシ主任 まぁ、確かにそれは一理あるけど。実は以前も同じようなことを考えて、いつもより30分早く出社していた時期があったんだが、長続きしなくて、結局挫折してしまって……。

タカフミ君 それは1人でやってたからじゃないですか? 2人でやったら続くかもしれませんよ。

ヒロシ主任 そうかなー。

タカフミ君 じゃぁ、とりあえず残りの仕事は明日の朝8時に来て片付けることにして、今日はもう帰りましょー!

ヒロシ主任 え、ホントに? うーん、まぁ疲れも溜まってるし、今日は早く寝て明日に備えるってのも悪くないかな。

 2人は会社を出て、ともに駅に向かいます。

タカフミ君 仕事を残したまま帰るのってスリルがありますよねー。これで明日早く来ないといけない理由ができましたよ。

ヒロシ主任 うーん、なんかものすごく不安なんですけど…。

タカフミ君 「項羽と劉邦」の話、知ってますか? 項羽は、自らを背水の陣に追い込むことで、予想外の勝利をもたらしたっていうエピソードがあって。僕らも、こうやっていつもより早く帰ることで背水の陣を敷いているわけですよ。

ヒロシ主任 よし、やるか!

(注:劉邦配下の将軍・韓信も背水の陣を布き、敵軍を撃破したことがある)

 →解決編に続く

筆者:大橋悦夫

仕事を楽しくする研究日誌「シゴタノ!」管理人。日々の仕事を楽しくするためのヒントやアイデアを毎日紹介するほか「言葉にこだわるエンジニア」をモットーに、Webサイト構築・運営、システム企画・開発、各種執筆・セミナーなど幅広く活動中。近著に『「手帳ブログ」のススメ』(翔泳社)がある。


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