メールマガジンを大量に購読していると、転送設定やフィルタリングの設定が追いつかなくなってくる。こうした場合は、全部まとめて迷惑メールとして設定してしまうのも方法だ。
メールマガジンは一般的に、届いたら常に目を通したいものと、必要な時だけ参照すればよいものと2通りに分けられる。例えば、コラムや小説といった読み物を配信するのが前者で、通販サイトのお買い得品情報メールは後者だといえるだろう。
これらのメールマガジンは、1つ1つラベルをつけてフォルダに分類する方法もあるが、いちいち条件を入力するのは面倒だし、購読するメールマガジンが増えるとキリがない。ビジネスの情報収集が目的で大量のメールマガジンを購読している場合はなおさらだ。
こうした場合、メールマガジンを全部「迷惑メール」に分類してしまう方法をお勧めする。もちろん、メールマガジンを捨ててしまえと提言しているわけではない。メールソフトの迷惑メールフィルタを利用して分類し、必要な時に読むのである。
迷惑メールのフィルタ機能はいくつかあるが、ここでは「ベイジアンフィルタ」をお勧めしたい。これは、単純にドメインや差出人を指定するタイプのフィルタリングではなく、受信メールを解析・学習し分類するフィルタリング機能だ。学習量が増えるとフィルタの分類精度が上昇するのが特徴でもある。
このフィルタリング機能を利用して、メールマガジンを「迷惑メール」フォルダに直行させ、必要な時だけ参照するようにする――のである。例えば、PCショップのお買い得情報をメールマガジンとして何通も購読している場合、PCを買いたくなった時にはじめて「迷惑メール」フォルダを開き、直近のメールマガジンの中からお買い得品を探すわけである。
メールソフトのメール転送機能を利用していても、ほとんどの場合、迷惑メールフォルダに分類されたメールは転送されない。仕事中に不要なメールマガジンがケータイに届いてうんざりすることもなくなるというわけだ。大量のメールマガジンの中から必要なものだけを読む、1つのコツだろう。
なお、ベイジアンフィルタは、ThunderbirdやShuriken、Eudoraなどのメールソフトで利用できる。また、こうしたソフト以外にもプロキシタイプのツール「POPFile」を利用すればOutlookやBecky!などでもベイジアンフィルタを利用可能だ。
【お詫びと訂正】
記事初出時、Gmailを利用した方法を掲載したが、Googleによれば「Gmailのフィルタリング機能はユーザー同士である程度共有される」。そのため本来、スパムメールではないメールをスパムメールに設定してしまうことで、ほかのユーザーに悪影響を及ぼす恐れがある。あくまでローカルのメールソフトで限定して利用するようにしよう。
ベイジアンフィルタに対応したソフト | 提供元/開発者 | 利用料 |
---|---|---|
Thunderbird | Mozilla | 無料 |
Shuriken | ジャストシステム | 4800円 |
Eudora | ロキシオ | 6090円(ダウンロード版) |
POPFile | John Graham-Cumming氏 | 無料 |
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