古いCD/DVDメディアからデータを読み出そうとした時に「CRCエラー」に遭遇したことはないだろうか。実は、ドライブを替えれば解決するかもしれないのだ。
古いDVDやCDからデータを読み出そうとした際「データエラー(巡回冗長検査(CRC)エラー)です。」というメッセージが表示され、読み出しできないことがある。エクスプローラ上でファイル名はきちんと表示されているにもかかわらず、開くこともコピーすることもできないという、非常にストレスが溜まる症状だ。
この「CRCエラー」は、主にメディアの破損によって発生する。もっとも、物理的にキズがついたりといったことではなく、もともと品質のよくない安価なメディアを使ったことによる読み出しエラーが多数を占める。DVDドライブが登場して間もない頃、安価なDVD-Rに大量のデータを書き込んで保管していたという場合、今になってこのCRCエラーに遭遇する確率が高いようだ。
メディアをクロスなどで拭いて再度試したり、復元ソフトなどを使ったりすると読み取れる場合もあるが、読み込めないままのことも多い。当然のことながら、このままでは永遠にデータを読み出せないことになる。
しかし、ここであきらめてはいけない。エラーが発生したドライブに替えて、最新型のドライブを利用してみよう。最近のドライブでは、エラー部分をスキップしてデータの読み出しを優先する機能が装備されていることが多い。また、単純に世代が新しいことで、古い世代のドライブに比べて、メディアとの相性問題も改善が図られている場合が多い。メディアを替えられないのであれば、ドライブを替えるのである。ある意味力技だ。
筆者は今回、エラーをスキップすることでキズや汚れのあるメディアでも再生できるという「PowerRead機能」対応のバッファロー製DVDドライブ「DVSM-SL20FBS」を利用した。ほかのドライブでCRCエラーが発生していたDVD-Rメディアの読み込みを行ったところ、見事にエラーなしでファイルコピーを完了することができたのである。エラー制御機構の効果なのか、世代が新しいドライブだからなのかは判断しにくいが、旧来のドライブではどうやっても読み取れなかったデータがあっさり読み取れるのだから、効果は歴然だ。
ただ、安くはなったとはいえDVDドライブは数千円する。ちょっとした出費になるので、まずは周りの同僚や友人に借りてみるのもいいだろう。ドライブを替えるだけで読み込めるなら、やってみる価値はあるはずだ。
CRCエラーが発生すると、ダイアログが表示されるまでにPCがフリーズしたかのような状態になるなど、同時進行中のほかの作業にも影響を及ぼす。
筆者が紹介した方法は、ドライブの費用こそかかるものの、時間コストまで考慮するとかなりリーズナブルな方法ではないだろうか。CRCエラーが発生してしまった人はぜひ試してほしい。
製品名 | 実売価格 | 発売元 |
---|---|---|
DVSM-SL20FBS-WH | 6980円 | バッファロー |
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.