ファイルを暗号化する際、パスワードを使ったりUSBメモリを鍵として使う方法のほかに、音楽CDやDVDを鍵にできるソフトがあるのだ。
他人が使用する可能性のあるPCに重要なデータや人に見られたくないデータを保管する際は、パスワードによる暗号化を行ない、ダブルクリックしても開けなくしておくことが望ましい。最近では、パスワードの代わりに、USBメモリを鍵として用いるソリューションもよく見かける。
今回紹介する「音楽CDが鍵になる暗号ソフト」は、音楽CDやDVDなど、固有IDを持つメディアを鍵に利用する暗号化ソフトだ。お気に入りのメディアをそのまま鍵として使えるので、パスワードを忘れるといったことがなく、手軽に暗号化・復号化が行える。また、パスワードやUSBメモリを鍵として使う方法に比べ、そもそもの方式が珍しいため、セキュリティ的にも優れていそうだ。
暗号化・復号化の方法は簡単で、メディアを光学ドライブに挿入した状態で、任意のファイルもしくはフォルダを指定して「暗号/復号」ボタンを押すだけ。メディアを取り出してしまうと、「暗号/復号」ボタンを押してもエラーが表示され、暗号/復号が行えなくなる。
本ソフトによる暗号化の特徴と言えるのが、ファイルを暗号化しても、エクスプローラ上からは一切見分けがつかないこと。一部の暗号化ソフトのように、ファイル名や拡張子が変更されることがないので、見た目は通常のファイルとまったく変わらず、ダブルクリックするまでは暗号化されていること自体が分からないのだ。ファイル管理上紛らわしいのは事実だが、暗号化していることを露骨に見せ付けないことから、無用な疑惑を招かずに済むというメリットもある。
なお、音楽CDなどの固有IDはディスクごとに異なるため、同じタイトルであってもディスクが別であれば復号は不可能だ。言い換えるとバックアップが取れないことになるのだが、仮想CD作成ソフトを利用して予備の鍵を作るといった方法もあるので、ディスクの破損にも対応できる。
ソフト名 | 対応OS | 利用料 | 作者 |
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音楽CDが鍵になる暗号ソフト | Windows 2000/XP | 無料 | 園葉かぎり氏 |
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