Kinectでデジタル複合機を操ってみた――リコーの開発コンテスト

リコーはデジタル複合機上で稼働するビジネスアプリの開発コンテスト「RICOH&Java Developer Challenge 2011」を実施。グランプリにXbox 360の入力デバイスKinectを使ったアプリを選出した。

» 2012年01月13日 16時54分 公開
[Business Media 誠]

 Kinectで複合機を操作して、提案書をプリントする――。そんな時代が来るかもしれない。デジタル複合機(MFP)上で稼働するビジネスアプリケーションの開発コンテスト「RICOH&Java Developer Challenge(デベロッパーチャレンジ)2011」にてグランプリを受賞した作品だ。1月13日、リコーが発表した。


  Xbox 360とKinect。手前がKinect(画像=左)。Xbox 360で英Royal Berkshire Hospitalのリハビリソフトをプレーしている様子(画像=右)

 グランプリに輝いたのはマイクロソフトのゲーム機「Xbox 360」向けの入力デバイス「Kinect」を使ってMFPを操作できる「NUImagio - Document Storage -」。開発を手掛けたのは同コンテスト初参加の北陸先端科学技術大学院大学(チーム名:tAsktoys)だ。

 「簡単な操作と高度なセキュリティ」をコンセプトに、Kinectのカメラを使い、顔画像や体の動き、音声によるMFPの認証機能を実装。MFPの操作パネル上でユーザーIDやパスワードの入力を可能にした。審査ではオブジェクト指向の設計技術やシステムの機能仕様書、操作説明書、ソースコードなどの技術点に加え、独創性や実用性、Javaプログラミングスキル、デモ、プレゼン能力などがバランスよく評価されたという。


  グランプリ作品「NUImagio - Document Storage -」の構成図(画像=左)と審査委員長を務めた筑波大学大学院の北川博之教授と北陸先端科学技術大学院大学の皆さん

 その他、準グランプリはMFPを擬人化した社内コミュニケーション活性化システム「おりこーさん」を開発した北海道情報大学大学院(チーム名:えべチュン飼育係システム班)が、リコー賞はファッション提案型システム「リーコのファッションレポート」を開発した産業技術大学院大学(チーム名:放課後電磁波倶楽部)が、オラクル賞はMFP上のオープンな開発プラットフォーム「Nirvana 」を開発した奈良先端科学技術大学院大学(チーム名:チーム曼荼羅)が、特別賞のかわいかったで賞は子供向け教材提供システム「Nur-imagio」を開発した香川高等専門学校(チーム名:+U Cool Works!!)が受賞した。

1月12日に行われた最終選考会の様子

 2011年度で第4回開催を迎えた同コンテストは、MFP上で稼働するビジネスアプリケーションのアイデア出しから実装までの開発技術を競う、学生向け組み込みJavaプログラミングコンテスト。全国27校34チームが応募し、2011年10月に行った一次選考を通過した7チームの中から、1月12日の最終選考会で各賞を選出した。次回の2012年度コンテストは、春に募集を開始する予定。

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