東急ハンズ銀座店で“手帳総選挙”――30種類の手帳を試し書き手帳2013(2/3 ページ)

» 2013年01月30日 11時15分 公開
[舘神龍彦,Business Media 誠]

きっかけは市民センターのイベント

 日本手帖の会は手帳や文具が好きな人が中心になって、2010年にできた同好の士の集まり。2012年には横浜市の市民団体として登録。年に数回はオフ会を開いて交流と情報交換を行っている。

 同会事務局の間邉雄輔(まなべ・ゆうすけ)氏によれば、手帳の書き比べイベントの案が出たのは10月ごろだったという。もともとは、文房具雑誌に出ていた筆記具100本の人気投票にヒントを得たもので、当初は“来年できればいいかな”ぐらいのつもりだったという。それが一部の会員から「どうせなら先鞭をつけるべく年内に開催しよう」という声が上がり、急きょ準備が始まった。

 そうやって開催されたのが、11月17日、18日に東京・江東区の東大島文化センターを会場とした「手帳100冊!書き比べ総選挙!!」だった。会員たちはイベント用にポスターを作り、FacebookやTwitterで告知を繰り返した。また100冊の手帳も自腹で用意した。仮に1冊1500円だとしても、合計15万円だ。

 手帳ごとに得点票、来場者用の投票用紙(投票した手帳へのコメント記入シートと投票用シール)も用意。さらに壁面には、手帳のレイアウトを独自に解説した図解も掲示された。

 東京開催の好評をうけて、12月8日、9日には神奈川・横浜市のなか区民活動センターでも開催された。また、これに先立ち12月7日には、FM横浜の番組にも紹介されたり、横浜経済新聞にも記事が掲載されるなど、大きな反響を呼んだ。

 ネットでの再三の告知の甲斐もあってか、東京、横浜とも会は盛況。特に一般の手帳・文具好きに混じって、メーカーの人も訪れたという。「一般の方に混じって、こぎれいな格好をした淑女が微に入り細にわたって手帳の作りをチェックしているんです。話を聞くと大手メーカーの人。そんなことが再三ありました」(前出・間邉氏)。

 実際、筆者が横浜の会場に訪れた時にも、とあるメーカーの人が訪れていた。やはり他社の製品は気になるらしい。「ターゲットが似ているメーカーの製品はどうしてもチェックしますね。レイアウトとフォントの組み合わせとか、余白の使い方などを見ると、うちがやらずにいたことをやっていたり、その逆があったりと発見があります」(横浜会場に来場したあるメーカーの方)。

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