最初の1日で300Mバイトも……初期設定後に陥る“落とし穴”「格安SIMカード」は仕事に使えるか? 第2回(1/3 ページ)

格安SIMをスマホに挿入しても、まだ通信はできない。通信をするにはいつもと異なる設定が必要だ。初期設定を無事終えても、意外なところで莫大なデータ通信を求められることがあるので気をつけたい。

» 2013年12月11日 11時00分 公開
[小林誠,Business Media 誠]
photo Xperia Z1 SO-01FにSIMカードを差した。スロットは側面に配置している

 格安SIMを使ったスマホの二刀流で電話代を節約する――そんな方法を前回の記事でご紹介したが、今回からは購入したSIMカードの使い方や注意点を解説する。

※例として使うSIMカードは、下り最大112.5MbpsのLTE(Xi)が月680円(税抜き価格、ダブルフィックスプランでデータ通信量が1Gバイトまでの場合)で使える格安SIM「U-mobile*d」。これをドコモの「Xperia Z1 SO-01F」に挿入する。

 まずは初期設定から。スマートフォンのSIMカードスロットがある場所は機種によって異なるので、説明書を見ることをおすすめするが、バッテリーを取り外せるスマートフォンであれば、一般的にはバッテリーの裏などにある(背面のカバーを外してバッテリーを取り出すと見つかる)。一方、今回例として使ったXperia Z1などバッテリーを取り外せないスマホは側面にスロットがある機種がほとんどだ。

 SIMカードを入れて電源をオンにすると基本設定が始まる(ドコモの機種では「ドコモサービスの初期設定」もある)が、これはスキップしたり、ホームボタンをタップするなどして、すぐにホーム画面に移ってよい。まだ通信できず、設定できない項目があるうえ、「dメニュー」などのドコモ固有のサービスは、格安SIMではほとんど利用できないからだ。

 格安SIMを使う場合、一般的なスマートフォンの初期設定と最も異なるのはAPN(アクセス・ポイント・ネーム)の設定をする必要がある点だ。APNとはデータ通信で必要になる接続先を指定する文字列のこと。プロバイダー毎に固有の名前を持っており、この設定を行わないとケータイ会社のネットワークを使った通信ができない。

 U-mobile*dの場合はSIMカードと一緒に「接続方法について」という説明書があり、そこに「APN」「ユーザー名」「パスワード」「認証タイプ」「PDPタイプ」が表記されているので、その情報をスマホに入力すればよい。この点はほかの格安SIMサービスでも同様だ。

 初期設定の詳細な方法を以下にまとめてみた。慣れれば3分程度で終わるくらいの作業で、あまりストレスを感じることなくできると思う。

格安SIMを使う場合の初期設定

1.SIMカードをスマホに挿入する

2.基本設定をスキップして、ホーム画面を開く

3.「設定」→「その他の設定」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」を選択

4.新しいAPNを選択し入力、保存する

5.新しいAPNを選択する

photophoto 基本設定は飛ばしてしまって問題ない(左)。Xperia Z1の「設定」から「その他の設定」→「モバイルネットワーク」→「アクセスポイント名」と進む。メニューの名称はスマホによって異なるが、通信関連の設定をチェックすれば似たメニューが見つけられるはずだ(右)
photophoto 「アクセスポイント名」でメニューを表示し「新しいAPN」を選択するとAPNの入力画面になる。項目が多くて戸惑うかもしれないが、名前(これは「umobile」などとすればいい)以外はSIMカードの説明書に記載している項目だけ入力し、ほかは未設定でよい。Xperia Z1の場合「PDPタイプ」の項目がないため、これは入力しない。最後にメニューを開いて保存する(左)。APNが選択できるので、設定した名前をタップする。これでデータ通信ができるはずだ(ステータスバーのアイコンにHやLTEと表示される)。ブラウザなどを開いて確かめるといいだろう(右)

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