好きな音楽を定額で聴き放題、 格安SIMでも楽しめる?「格安SIMカード」は仕事に使えるか? 番外編(2/2 ページ)

» 2014年03月28日 17時21分 公開
[小林誠,Business Media 誠]
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定額聴き放題は30分で30Mバイト超え

■音楽再生時の通信量
操作 通信量
レコチョク 1曲(5分34秒)フル購入 7.67Mバイト
レコチョク 1曲(4分47秒)フル購入 4.92Mバイト
レコチョク 1曲(22秒)イントロのみ 0.48Mバイト
レコチョク試聴(30〜40秒程度) 1.5Mバイト前後
スマホでUSEN 1曲(6分程度)聴き続ける 9.65Mバイト
スマホでUSEN 30分聴き続ける 19.91Mバイト
KKBOX 1曲(5分16秒)で終了 6.87Mバイト
KKBOX 30分聴き続ける 31.79Mバイト

 それでは、それぞれのサービスを試してみよう。「レコチョク」は1曲ダウンロード、「スマホでUSEN」と「KKBOX」は1曲聴き終わった時と、30分聴き続けた時の通信量をチェックした。その結果、各サービスのデータ量は右の表のようになった。

 まず、レコチョクで楽曲をダウンロードしたところ、楽曲によって通信量が変わるものの、4〜5分の楽曲を購入すると5〜7Mバイト程度のデータ量を消費することが分かった。ただし、データ通信が発生するのは買ったときだけで、それ以降、楽曲はXperia内のメモリに保存されるため、通信は発生しない。気に入った曲だけを何度も聴くような使い方をする人なら、10曲程度購入しても50〜70Mバイトという計算になり、これなら格安SIMでも楽しめそうだ。

 なお、楽曲のイントロのみなら通信量は0.48Mバイトで収まっている。フィーチャーフォン時代のように「着うた」を楽しむなら格安SIMでもいいが、音楽プレーヤーとしてスマホを使いたい人には物足りないかもしれない。

 また、楽曲の購入前に「試聴」をする人は、これも30〜40秒程度と短いわりに通信量が1Mバイト以上とデータ量が多いので注意したい。

Photo レコチョクの1曲あたりの代金は250円のものが多かった。試聴もできるが、それにかかる通信量を考えると、すでに知っている曲を購入したほうがよさそうだ(画面=左)。いったん楽曲をダウンロードしてしまえば、その後、通信量は発生しない。お気に入りの楽曲だけを聴きたいのならこれもアリ(画面=右)

 定額聴き放題の音楽サービスは、予想した通り通信量の消費が激しい。1曲聴いたところでアプリを終了しても6〜9Mバイト超のデータ量が消費され、「スマホでUSEN」が30分で約20Mバイト、「KKBOX」が30Mバイトを超えた。通信量に差があるのは、流れていた楽曲が異なるためだ。仮に毎日30分聴いていたら20〜30Mバイト以上、30日で600〜900Mバイトに達する計算で、格安SIMで使うのはかなり厳しい。しかし、これを10分とか15分、あるいは週に3日くらい聴くのであれば、何とか上限を超えずに済むかもしれない。

 また、「楽曲の購入代金も含めて」考えると、聴き放題サービスは通信量が多くても、楽曲を10曲購入するよりお得だ。筆者が使っている格安SIM「U-mobile*d」は、1カ月の通信量が1Gバイトを超えると利用料金が3Gバイトまで1980円/月になってしまうが、それでも聴き放題だと考えると、たった10曲で2000〜2500円の楽曲購入代金を支払うより安く感じるだろう。

Photo 聴き放題サービスのスマホでUSEN。アイコンがLTEではなくFOMAハイスピード(3G)になっているが、途切れることなく音楽を聴けた(画面=左)。こちらも聴き放題のKKBOX。たくさんの楽曲を聴きたい、だけど安く……という人ならストリーミングのほうがいい(画面=右)

通信量を節約するなら音楽CDの楽曲転送で

Photo KKBOXにはキャッシュ機能があり、通信を使わずに楽曲を再生できる

 格安SIMを使っている人が音楽を聴く場合、やはり本命は「聴き放題サービス」だが、データ消費量が多いのでWi-Fiを使って抑えるしかない。サービスによってはオフラインでも楽曲を楽しめるので、Wi-Fi接続時にキャッシュに保存しておくといい。

 なお、PCで音楽CDの楽曲を取り込んでスマホに転送する――という昔ながらの方法は、通信の必要もなく、大いに有効だ。手間はかかるものの、大量の楽曲をスマホで聴きたいのならベストの選択肢になるだろう。

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