「バッファ時間」で割り込みタスクをやっつけるのだ:シゴトハッカーズ
「予定外のタスクが突然割り込んできて、その時間にやろうと思っていた仕事ができなかった……」そんな経験が誰にでもあると思います。頭の痛いこの問題に、うまく対処する方法を考えてみます。
今回は、前回の内容でも軽く触れた「タスクの割り込み」について考えてみたいと思います。せっかくまとまったタスクリストを作っていても、想定していなかったタスクが突然割り込んできたために、計画が大幅に狂ってしまった――というのはよくあること。誰もが経験するであろうこの問題、大橋さんはどのように対処していますか?
確かに予定外の割り込み仕事が発生することはしばしば起こり得るものです。でも、ちょっと考えてみてください。どんな仕事が入ってくるかまでは分からなくても、どのくらいの頻度で仕事が入ってくるかまでまったく分からないということは少ないでしょう? この点に注目してあらかじめ備えておくことで、当初の予定が被るダメージを最小限に抑えることができるのです。
ポイントは、予定外の仕事に備えてバッファとなる時間を確保しておくこと。具体的には、その日にやるべきタスクをリストアップする際に「休憩」とか「予備」といった名前で、あらかじめ時間を抑えておくのです(参考リンク)。
ある程度余裕を持ったスケジュールにするために、時間のバッファを設けるわけですね。バッファ時間はどれくらいを見ておけばいいのでしょう? 30分くらいが基本ですか?
人によりけりですが、15分単位で3時間ごとに1つずつ入れておくと、時間が詰まってきた時の緩衝材として機能するようになります。タスクシートの「終了予定時刻」が後ろに倒れているときでも、バッファ時間として取っておいたタスクをリストから削除することで、終了予定時刻が前倒しになり、あたかも“時間を取り戻す”ことができるわけです。
もしも予定外のタスクが割り込んできたら、その時点で予想され得る所要時間とともにタスクシートに追記します。こうすることで、割り込み仕事を加味した終了予定時刻が更新されますよね。それを見てバッファ時間を解放し、それでも足りなければ、すでに予定していたタスクの一部を「明日以降」のベンチ入りタスクに移します。
一見するとややこしいことをしているようですが、こうすることで時間をお金のようにとらえて、“赤字”を出さないように仕向けることができるのです。
追加出費が発生したら、“割り込み仕事引当金”であるバッファ時間を取り崩すなり、優先度の低いタスクを先送りするなどしてやりくりをします。こうしたことができるのは、タスクシートで一日に使える総時間を把握し、“残高”(=終了予定時刻までの残り時間)がどれくらい残っているかを確認できるからこそです。
なるほど。タスクシートで、
- 3時間に1度、15分程度のバッファ(休憩時間)を用意する
- 予定外のタスクが割り込んできたらバッファ時間を取り崩す
- バッファを取り崩しても厳しいなら、タスクを「ベンチ入りタスク」に登録(先送り)して、“時間の残高”を調整する
こういったテクニックを使って、“時間の赤字”も“サービス残業”もしない、というわけですね。
ただ、通常のタスクに加えて休憩時間もリストアップして、1日の時間を管理するとなると、タスクシートがかなり複雑になってしまいそうですよね。複数のプロジェクトが同時進行しているときなどは、タスクの数が多くなりすぎて、状況の把握が難しいのでは?
では、次回は「複数のプロジェクトをタスクシートで管理する」のに適したツールをいくつかご紹介しましょう。自分好みのツールを使って、プロジェクトごとに「タスクのまとまり」を意識できるようになります。
はい、よろしくお願いします! 「バッファ時間の活用」、さっそく今日から試してみますね。ありがとうございました!
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