Webページ上で特定の単語を見えなくする「WebAborn(ウェブあぼ〜ん)」を活用する:3分LifeHacking
インターネット上で、特定の単語が含まれたWebページを目にしたくない場合は、WebAborn(ウェブあぼ〜ん)を使ってフィルタリングすれば、段落単位で非表示にできる。
インターネット上で、特定の単語が含まれたWebページをあまり目にしたくないケースはどんな人にもあるだろう。暴力的で下品な表現、性的な表現など生理的に受け入れられない言い回しを非表示にしたい場合もあれば、自分と意見が合わない特定論者の発言を視野に入れたくないケースもあるかもしれない。クリエイターであれば、自分の作品について批評しているブログや掲示板を避けて通りたいケースもありそうだ。
こうした場合に役立つのが「WebAborn(ウェブあぼ〜ん)」だ。これを利用すれば、指定したNGワードを含む段落を、Webページ上で非表示にできる。JavaScriptによるユーザーサイドスクリプトとして配布されるこの「WebAborn」をブラウザに組み込んでおけば、インターネット上を巡回していても特定の単語を目にせずに済むというわけだ。
ユーザーサイドスクリプトということで、セットアップはやや癖がある。まずはWebAbornのサイトにアクセスし「作成フォーム」の欄にNGワード、「置き換え文字列」の欄に置換する文字列を入力。完了したらダウンロードボタンを押し、「WebAborn.user.js」をダウンロードする。これをブラウザに組み込めば、以降表示するあらゆるページでNGワードが非表示(正確には別の文字列への置換)になる。
スクリプトの組み込み方はブラウザごとに異なる。詳しくは配布元が用意している解説ページを参照してもらうとして、ワンクリックでダウンロードしてインストールする機能拡張に比べると手間はかかるが、作業そのものはそう難しくはない。NGワードを追加するたびにスクリプトを再生成しなくてはいけないのがやや面倒だが、次から次へと新しいNGワードを追加するといった使い方でなければ、許容できる範囲だろう。
1つ注意したいのは、非表示になるのは単語単位ではなく、タグで囲まれたブロック単位であること。単語だけが非表示になった場合、前後の文脈から何が書かれていたか判断できる場合も少なくないが、ブロック単位、つまり段落ごと見えなくなることでそうした危険もなくなる。この辺りは「あぼ〜ん」の語源になった2ちゃんねるの仕様に通ずるものがあるが、実際に使ってみるとかなり大胆に非表示にされることで意味が通じなくなることも多い。できれば単語単位で置換するオプションもほしいと感じる。
今回利用するサンプルは、青空文庫で公開されている芥川龍之介の「羅生門」。NGワードとして指定した単語「死骸」が文中に頻出している。画像右側はスクリプト導入後のページ。「死骸」というワードが「【NG】」に置換されている。置換は単語単位ではなく、タグで囲まれたブロック単位で行われる。青空文庫だと、直前のふりがなタグから次のふりがなタグの間までが置換対象となる(他のタグの場合もある)。ややクセのある仕様だ
また、NGワードの置換はページ全体が読み込まれてから実行されるので、読み込みの途中でページに目を通すと、うっかりNGワードを目にしてしまう危険がある。このように使い勝手にそれなりに癖はあるのだが、ページ上のNGワードをさまざまなブラウザ(Internet Explorerは除く)で手軽に非表示にできるツールはそう多くはないので、使い方によっては非常に有用だ。目にしたくないNGワードで日々悩まされている人は、ネットの巡回を快適にする方法の1つとして試してみてはいかがだろう。
ソフト名 | 作者 | 利用料 |
---|---|---|
WebAborn | itouhiro | 無料 |
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