全天球カメラ「RICOH THETA」でワンショット360度パノラマ撮影を試す【前編】(2/2 ページ)
リコーが発売した、周囲360度をシャッターボタン1つで撮影できる全天球カメラ「THETA(シータ)」。独特の臨場感のある新鮮なパノラマ写真が撮れるのが魅力的だ。さまざまな作例を紹介し、その効果や応用例を探ってみたい。
リコーの専用サイト「theta360.com」以外で、撮影したパノラマ写真を公開する方法
リコーの「theta360.com」以外にも、THETAで撮影したパノラマ写真を公開する方法がある。そのなかで以下の3つの方法を簡単に紹介しよう。
公開先 | 特徴 |
---|---|
Microsoft Photosynth | Facebookなど、SNSへの投稿が可能 |
sphere | 端末の物理的向きと連動して、パノラマ写真が回転できる Facebookなど、SNSへの投稿が可能 |
Google マップ | Googleマップ上にパノラマ写真を投稿できる |
MicrosoftのPhotosynthでは、専用のiOSアプリがTHETAに正式に対応している。例えばiPhoneにPhotosynthアプリをインストールしておけば、THETAとWi-Fiで接続、連携して、撮影やPhotosynth.netへの360度パノラマ写真のアップロード、およびFacebookなどSNSへの投稿が可能だ。
sphereと呼ばれるパノラマ写真のWebサービスでは、閲覧する端末の物理的向きに連動して、写真画面が回転するのが特徴だ。THETAの画像をsphereのWebサービスにアップロードするには、Webブラウザを使い、パソコンから直接送るのが一番簡単だが、iPhoneアプリからのアップロードも可能だ(Androidアプリでは未対応)。THETAで撮影した画像をiPhoneの「カメラロール」に保存しておくと、アプリを使ってsphereのサーバにアップロードできる。
THETAの画像のカメラロールへの保存は、前述のPhotosynthアプリを使う方法や、パソコン経由でファイルをメールする方法、GoodReaderなど、写真をカメラロールに転送できるiPhoneアプリを使う方法、などがある。
sphereのサーバへのアップロードが終われば、iPhoneだけでなく、Androidアプリや、PCのWebブラウザからも360度パノラマ画像を閲覧できる。さらに、FacebookなどのSNSで、パノラマ画像を仲間と共有し楽しむことも可能だ。端末の向きに応じて画像が回転するので、さらに高い臨場感が得られる。特になるべく大きな画面で楽しみたい機能である。
ただし、残念ながら、撮影時の方位と、パノラマ画像表示の方角は必ずしも一致していないので、注意が必要だ。画面を操作して実際の方角と一度合わせると、以後その画像の表示上の方位はほぼ現実と一致するようだ。自動的に方位が合うともっと便利だろう。今後、そのようなサービスも期待したい。
パノラマといえば、Google マップのストリートビューを思い出す方も多いと思う。次に、THETAの画像をGoogleマップに登録することを試してみた。
やり方はとても簡単。まず、THETAで撮影した写真をGoogle+にアップロードする。次にGoogle マップのコミュニティサービス「View」の画面上部、カメラアイコンの「Google+から追加」をクリックし、取り込む。
ここでうまく「追加」ができない場合は、画像ファイルに必要なメタデータが足りないことが考えられる。例えば後述のようにTHETAの画像をPhotoshopで加工してしまった場合などにこのようなことが起きる。そんなときには、Googleの「Photo Sphere 画像作成サイト」でメタデータを追加し、ダウンロードした画像ファイルを使用する。
Google マップのコミュニティサービス「View」にパノラマ画像が登録できたら、Googleマップ上の位置と正しい方位を調整する。詳しい方法はこちらを参照いただきたい。
完成したら、Googleによる認証作業が行われる。Googleマップ上に登録され、メールが届くまで、しばらく待つ。Googleマップに登録されるまでには数時間かかる場合があるようだ。
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