「習慣化」を始める前に押さえるべき3つの原則とは?:「やめる」習慣
何事も、やみくもに始めては、うまくいくものもうまくいかなくなります。まずは3つの原則を押さえて、実施する際、容易に思い出せるようにしておきましょう。
集中連載『「やめる」習慣』について
本連載は、2013年12月21日に発売した古川武士著『新しい自分に生まれ変わる 「やめる」習慣』(日本実業出版社刊)から一部抜粋、編集しています。
「嫌なことを先延ばしにする」「ネットサーフィンにハマってしまう」「夜更かしで次の日に影響が出る」など、長い目で見たらデメリットなのに、目先の誘惑に負けて、ついやってしまう習慣はありませんか?
それらの「悪い習慣」を放置しておくと、人生に「負のスパイラル」をもたらします。本書では、2万人以上を導いた習慣化コンサルタントの著者が、誘惑に打ち勝ち、悪い習慣を確実に手放せる「やめる習慣メソッド」を紹介します。
NLP(神経言語学的プログラミング)とコーチングに基づいたこの科学的メソッドで、悪い習慣を断ち、人生に好循環を起こしましょう!
「習慣化」を始める前に押さえるべき3つの原則
「習慣化」を始める前に、次の3つの原則を押さえてください。
原則1 一度に1つの習慣に取り組む
これは『「続ける」習慣』でもお伝えしたことですが、一度に欲張って色々と習慣化しようとすると挫折する確率が高くなります。1つの習慣化だけでも大変なことです。最初は1つでは物足りない気がしますが、大丈夫です。1カ月の行動習慣なら、1年間で12の習慣、3カ月の身体習慣でも年に4つの習慣がやめられます。
欲張らず、一度に1つずつ、確実にやめていってください。
原則2 センターピンとボトルネックを明確にする
習慣化するには、キーとなる指標があります。これをセンターピンと呼んでいます。
夜更かしの例で言うと、多くの人は起きる時間に焦点を当てます。例えば、「5時に起きるぞ」と決めてがんばるわけです。しかし、センターピンにすべきは「寝る時間」です。なぜならば、寝る時間を変えずに起きる時間だけを変えても、睡眠不足で結局挫折するからです。あれこれ多くの行動ルールを決めるのではなく、1つの重要なセンターピンだけ狙うと、自動的に結果が出ます。
一方、ボトルネックとは、センターピンに集中するときに問題となる障害要因です。上司からの急な仕事の依頼、飲み会などです。誘惑に負けそうになる瞬間は何か、要因は何かを考えておくことが大事です。
原則3 目標達成ではなくプロセスに集中する
目標達成は結果にフォーカスしますが、習慣化は行動・プロセスにフォーカスします。「食べ過ぎを改善するために5キロ減を達成する!」とがんばるのは目標達成で、結果にフォーカスしています。これだと目標を達成したあとはモチベーションがなくなります。習慣化とは行動を無意識化するプロセスです。その結果として成果が出るのです。
次回は、やめたい習慣をやめるための「こころの体力」についてお伝えします。
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