だれもが自分のストーリーを生きている:やる気がわいてくるたった1つの方法
日々の生活の中で感じる物足りなさは、自分の仕事を意味づけるストーリーをもっていないから。それなら、自分のストーリーをもてばよい。
連載「やる気がわいてくるたった1つの方法」について
本連載は、心理学博士・榎本博明氏著、日本実業出版社刊『やる気がいつの間にかわいてくるたった1つの方法』から編集転載しています。
「日曜の夜は憂鬱(ゆううつ)になる」「自分に合った仕事に巡り会えればきっと仕事を楽しめるのに」――。そう考えている人たちに向け、「自分に向いている仕事さがし」ではなく自分の「仕事づくり」のコツとして仕事を意味づける“ストーリー”をキーワードに解説しています。
そのコツを習得すれば、転職することなく、今の仕事に対して自然にやる気がわいてきて、仕事を楽しめるようになるといいます。
どうせ働くのなら、楽しみながら働くコツを身につけてみるのはいかがですか。
実はすでに、パッとしないストーリーの主人公になっている?
日々の生活の中で感じる物足りなさは、自分の仕事を意味づけるストーリーをもっていないからだ。それなら自分のストーリーをもてばよい。
しかし、いきなり自分のストーリーをもとうと言われても、どうしたらよいか分からない。それが多くの人の反応に違いない。
これまで、イキイキ働くことで結果を出している人たちの、仕事を巻き込むストーリーについて見てきた。できることならそれらを参考にして、自分自身の仕事に意味を感じ、やる気がわいてくるようなストーリーをもつようにしたいものだ。
じつは、あなた自身は気付いていないかもしれないが、すでに自分のストーリーを生きているのだ。
それは、何に対しても距離を置き、けっして熱くならず、のめり込まない人物を主人公とするストーリーだったり、無難な日々をただ何となく過ごすことで退屈を感じながらも、あえてそこから抜け出そうとはしない人物を主人公とするストーリーだったりする。そうしたストーリーを生きながら、ときに虚しい気分に襲われることもある。でも、どうしてもそのパッとしないストーリーから抜け出すことができない。
生活を変えるというのは、大きなエネルギーを要する作業となる。どんなにパッとしない生活でも、惰性に流されているほうがラクなのだ。だから、
「こんな生活は虚しい」
「もっと何かに夢中になれたらいいのに」
「仕事が楽しいって言う人がうらやましい」
などと思いながらも、なかなか思い切って新たなストーリーに組み換えることができないのだ。
だれもが自分のストーリーを生きている。そのストーリーが自分の仕事に意味を感じさせてくれるようなものなら、楽しく仕事ができ、イキイキとした仕事生活を送ることができる。
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