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部下に迷いを打ち明け、相談する:マッキンゼー流“できる上司”の習慣(2/2 ページ)
どんなに仕事ができる上司でも、ときには迷うこともあります。そんなときは、正直に部下に迷いを打ち明けて相談しましょう。すると、部下たちに「自分たちも考えなければならない」という自発性と、「信頼されている」という気持ちが生まれるのです。
上司の素直さ、誠実さがチームをまとめあげる
部下たちに、こんな問いを投げかけてみるのです。
「自分はこう考えているが、正直に言うと、まだ直感の域を出ていない。ネガティブな意見も含め、みんなの考えを聞かせてもらえないかな?」
ポイントは素直であることです。誠実さ、正直さと言い換えてもいいでしょう。こうすることで、部下たちとの一体感が高まります。
部下も、上司も人間でつねに難しい判断をしていることくらい分かっています。ビジネスには絶対の正解などないのですから、「迷う」のが当たり前。
それを上司が自分たちに見せてくれたことで、親近感がわき、自分たちも考えなければならない、という自発性も生まれます。そして何より、信頼されているという気持ちが生まれます。
実際にこうして適切な問いを使って意見を引き出すことで、自分が見落としていたポイントや新しいアイデアをもらうことだってあるのです。
チームを活性化させるためにも、ときには迷いをみんなにぶつけてみましょう。適切な問いを投げかけて、チームのメンバーに考えさせることで活性化するのです。これによってチームのクオリティーとスピードを向上させることができるはずです。
マッキンゼー流“できる上司”の習慣 その4
ときには部下に迷いを打ち明け、相談し、問いを投げかけよう。それによってチームは活性化する。
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