「他人に対するプライド」が人生を台無しにする:捨てる「習慣」(2/2 ページ)
他人に対するプライドを捨てられる人は、年下の人にも頭を下げて教えを請うことができます。ちっぽけなプライドではなく、自分の知識欲を満たしたり人脈を広げたりと、自分の成長にフォーカスしているからです。
見栄のプライドを捨てるための3つの作戦
結論から言えば、自分に自信があれば他人の心ない発言すら容易にスルーできます。しかし、そこまで自分に自信が持てない場合、プライドを捨てるのはなかなか難しいものがあります。そこで、3つの方法を紹介します。
- 「名より実を取れ」作戦
- 「能ある鷹は爪を隠す」作戦
- 「凡人に理解されるようになったら終わり」作戦
1.は読んで字のごとし、「この局面で自分が本当にトクをするには、どういう行動が望ましいのか?」と考えることです。自分を利する行動を妨げる感情を押し殺し、理性で自分の利益を優先しようとするのです。
「プライドを傷つけられてくやしい」という場合は2.と3.。
2.は、あえて自分を下に置くことで相手を油断させようという発想です。「おまえなんかにオレの実力は見せない」といったんガマンし、あとで逆転すればいいと考えるのです。自分の負けん気を刺激することができます。
3.はいわゆる「上から目線」の考え方。「おまえのような凡人の存在は、自分の成功とはまったく関係ない。だから気にしない」「オレの価値はおまえには分からない。おまえに理解されるようになったら終わりだ」と意識の中でだけ、考えるのです。
ちなみに私はネット上でコラムを書いたりしていることもあり、罵詈雑言(ばりぞうごん)の嵐となる、いわゆる「炎上」状態になることが少なくありません。しかしまったく気にならないのは、3.の発想をしているからです。
「バカと議論すれば、両方ともバカに見える」ことが分かっているので、反論するほうが恥ずかしいと考えています。結果的に、炎上→応戦(ガソリン投入)→再炎上という無駄な時間とエネルギーを費やすことなく、完全無視することができます。
もし面と向かって批判されたら、「そんなに言うなら、あなたはいくら稼いでいるんですか?」と聞けばいいやと思っているので、ヘコんだりしてやる気を削がれることもありません。
傲慢(ごうまん)に映るかもしれませんが、「自分にとって最も効用のある行動を生み出す」ための工夫として実践している方法です。もし「プライドを傷つけられた!」と感じたとき、試してみてはいかがでしょうか。
捨てる「習慣」 その2
- 「プライド」を捨てられない人:成長するチャンスをことごとく逃す
- 「プライド」を捨てられた人:知識と人脈が広がり、最短距離で成長できる
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