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» 2006年11月30日 19時56分 公開

「インターネットとモビリティを融合させる」──NokiaのカラスブオCEONokia World 2006

Nokiaのオリペッカ・カラスブオCEOが、パートナー向けイベント「Nokia World」の基調講演に登場。携帯市場のトレンドと、Nokiaの取り組みについて説明した。

[末岡洋子,ITmedia]
Photo Nokiaのオリペッカ・カラスブオCEO

 世界最大手の携帯電話メーカー、フィンランドのNokiaは10月29日から2日間、オランダ・アムステルダムでパートナー向けイベント「Nokia World」を開催している。初日の29日には、同社CEOのオリペッカ・カラスブオ氏が基調講演を行い、携帯電話業界のトレンドとNokiaの戦略を語った。テーマはモビリティとインターネット。「業界を牽引する2つのトレンドを融合していく」と、業界のリーダーとしての自信を見せた。

振興市場の成長が著しい携帯電話市場

 Nokiaは前日、2007年の携帯電話市場について、出荷台数は9億7000万台になるという見通しを発表した。2006年に比べて10%増え、引き続き携帯電話市場は2ケタで成長するという予想だ。

 携帯電話市場をリードしているのは、新興市場だとカラスブオ氏。この日、同氏は(1)毎日130万人(毎秒15人)が携帯電話サービスに新規加入している(2)世界の5億人以上の人々にとって最初の電話による通話体験が携帯電話となっている──といった数字を次々に挙げた。新興市場における携帯電話の普及を受け、Nokiaでは2008年には携帯電話加入者数が30億人に達し、2010年に40億人を超えると見ている。

 Nokiaは早くから新興市場の重要性を認め、携帯電話を所有し、利用するためにかかる総コストの削減を目指してきた。この日発表した基地局「Flexi EDGE Base Station」では、コスト効率の高いGSM/EDGE網の実装・運用を実現するという。

成熟市場では、“携帯でインターネット”がトレンド

 西欧州や日本などの成熟市場では、買い替え需要が市場を牽引する。カラスブオ氏によると、2006年に買い替えやアップグレードが占めた比率は全市場の55%で、2010年には80%に増えるという。Nokiaはこのセグメントに向けて、ミッドレンジ端末のほかに“マルチメディアコンピュータ”の「Nseries」やビジネス向け「Eseries」などの端末を投入している。

 18歳〜24歳の36%が携帯電話を利用してWebブラウジングを行うなど、世界的な傾向として携帯電話を利用したインターネットへのアクセスが次の大きなトレンドになると予想される。Nokiaは28日、Wi-FiとGSMのデュアルモードUMA端末「Nokia 6086」を発表して、こうしたニーズに応えた。HSDPAではすでに「Nokia N95」を投入しており、2008年にはWiMAX端末も発表するという。これらの新しい無線技術については3Gと同様に、ネットワークが増え、ニーズが高まったところで端末を出していく戦略だと話す。

 ソフトウェア側のアプローチとしては、写真共有サイトのFlickr(米Yahoo)との提携(2005年3月の記事参照)、コンテンツ検索の「Nokia Contents Discover」の提供、地図情報サービスのgate5買収による「Nokia N95」へのGPS機能の実装などの例を挙げた。

 エンタープライズ分野でも、5機種で展開している「Eseries」の拡充に加え、タイ買収したIntellisyncの技術をベースとしたデバイス管理ソリューションなどでバックアップする。

 カラスブオ氏はモバイルテレビや音楽にも言及し、音楽ではミュージシャンのDavid Boweも参画している音楽レコメンデーションサービスの「Nokia Music Recommender」などの取り組みを紹介した。

 これらの施策は、「全面的にカバーするモバイル戦略を持つNokiaならでは」だとカラスブオ氏。現在、Nokia端末のユーザーは世界中で8億5000万人に達している。Nokiaは最大手の座に甘んじることなく、史上最大規模のユーザー調査を行い、モバイル文化を牽引するセグメントを4〜5つに分類して製品を設計しているという。

 カラスブオ氏は最後にネットワーク事業にも触れた。同社は今年6月、独Siemensのネットワーク事業と合弁会社を立ち上げると発表した(8月26日の記事参照)。すでに米国と欧州の規制当局の承認を得ており、2007年初めにもNokia Siemens Netrworksが立ち上がる見通しで、その規模はモバイルでは世界第2位、固定分野では世界第3位のベンダーとなる。

 「顧客にフォーカスすることで、モバイルにとどまることなくエンドツーエンドの機能・サービスを提供していく」という来年に向けた抱負で、カラスブオ氏は講演を締めくくった。

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