実はあなたも入ってる? ドコモプレミアクラブ(前編) Interview(2/2 ページ)

» 2007年02月23日 04時49分 公開
[神尾寿,ITmedia]
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「電池パック無料サービス」は累計240万個以上提供

 プレミアクラブは、毎月の会費などが発生しない無料会員制サービスだ。そのため2004年4月のClub DoCoMoからプレミアクラブへのサービス移行後、急速に加入者が増加している。

 「(Club DoCoMoから)サービスを引き継いだ2004年4月の段階で加入者は2000万人弱だったのですが、2006年10月には約4150万人までに成長しました。ドコモユーザーの加入率は83%です」(森氏)

 これだけ高い加入率になっているのは、会費が発生しないという敷居の低さもさることながら、既存ユーザーの満足度を高くするために、各種サービスの充実に力を入れてきた結果ともいえる。

 「プレミアクラブではドコモポイントを『貯める』『使う』というポイントプログラム、お客様にドコモの携帯電話を安心して使ってもらうための各種サポート/補償プログラム、そして(ドコモの)提携企業先でドコモユーザーが得をする会員優待サービスを充実させています」(森氏)

 この中で会員サービスの軸になるのが、ドコモポイント関連のサービスだ。プレミアクラブでは自社ポイントを他キャリアよりも貯めやすいように還元率を高めに設定しているほか、「提携クレジットカードのポイントをドコモポイントに交換するなど、ポイントが貯めやすい環境を作っている」(三吉氏)という。例えば、提携クレジットカードのポイント交換ではJCBのOkiDokiポイントや三井住友カードのWORLD PRESENTなど21社のポイントがドコモポイントと交換できる。

 また、携帯電話のサポートサービスも充実している(参考記事1記事2)。プレミアクラブでは『トラブル時購入サポート』、『無料故障修理サービス』、『修理代金安心サポート』、『電池パック無料サービス』の4つを全ステージのお客様にご利用いただける基本サービスとし、さらにトラブル時に新品の携帯電話をお届けする『ケータイ補償お届けサービス』を月額500円で提供しています」(三吉氏)

 これら携帯電話サポートサービスの中で、特にユーザーに好評なのが「電池パック無料サービス」だ(2005年1月の記事参照)。これは2年以上同一機種を使い続けたユーザーに対して電池パックを無料でプレゼントするもので、すでに提供した電池パックの数は累計240万個を超えるという。

 「電池パック無料サービスを始めるにあたり、ドコモではムーバ208シリーズ以降の主要機種すべての電池パックを用意しました。すでに古い機種は在庫がありませんでしたから、それらはメーカーに依頼して新たに生産してもらったものもあります。

 こうして古い機種まで電池パック交換に応じた結果、お客様から感謝の声やお手紙も多数いただきました。例えば、ある夫婦の方は、交際していた時にお揃いで買った端末をずっと使い続けたいのに、(古い機種なので)電池が手に入らず困っていた。それが電池パック無料サービスで電池が手には入って喜ばれていました。こうした『古い機種を大事に使い続けたい』というニーズは、我々の予想以上に大きかったですね」(三吉氏)

 プレミアクラブでは携帯電話のサポートを「すべての会員向けの基本サービス」(三吉氏)として充実させる一方で、最上位である「プレミアステージ」のユーザー向けにはプレミアムなサービスも用意している。

 「プレミアステージのお客様は仕事で携帯電話を使う方が多く、国際ローミングの需要が高い。そこでプレミアステージのお客様向けにはWORLD WINGケータイのレンタル無料サービスを用意しています。これは1年2回、それぞれ最大30日間、海外用携帯電話が無料になるサービスですね。またほかにも、プレミアステージのお客様専用のコールセンターも用意しています」(三吉氏)

ドコモポイントを貯めるコツは?

 ところで、ドコモユーザーで携帯電話が好きな人なら、気になるのは「ドコモポイントの上手な貯め方」だろう。ドコモポイントは携帯電話の機種変更や電池パックなどオプション機器の購入時に100ポイント=100円で使える。頻繁に機種変更をしたい人には魅力的だ。また、携帯電話以外では、ホテル宿泊券やデジタル機器との交換も可能で、「最近ではニンテンドーDSへの交換が人気」(森氏)だという。

 プレミアクラブは加入するだけでドコモポイントの還元率が高くなるが、ほかにもドコモポイントを効率的に貯める方法があるのだろうか。

 「プレミアクラブでドコモポイントを貯めるなら、お奨めはプレミアアンケートですね。これはプレミアクラブのサイトで行っているアンケートで、こまめに答えていただくと月20〜30ポイントくらい貯められます。もちろん、サイト接続時のパケット料は無料です」(森氏)

 なお、プレミアアンケートは会員の属性や居住地がセグメント化されて実施されており、すべてのユーザーがアンケート全部に参加できるわけではない。「属性にもよりますが、(アンケート実施が)多い人ならば月40〜50ポイントくらいをコンスタントに稼ぐことも可能」(森氏)だという。ちなみに男性・30代・妻子ありの筆者のケースでは、参加できるアンケートがあまり表示されない。可処分所得が多いと見られる独身のビジネスパーソンや女性の方であれば、実施できるアンケートも多そうだ。

 「ほかには、近畿日本ツーリストやサカイ引越センターのご利用でポイントバックする仕組みや、りそな銀行やちばぎんとのポイント交換もあります。また期間限定ですが、今年3月31日までJCBカード、VJAグループ、オリコカード、UFJカードの大手クレジットカードのポイントから、ドコモポイントの交換を25%増量するキャンペーンを行っています」(三吉氏)

 またネット上のポイントプログラムでは、G-POINT、NetMile、PointOnとポイント交換のスキームができており、それらからドコモポイントに交換して貯めることも可能だ。

 ドコモポイントは利用者数が多く、異業種とのポイント連携は「多くの企業に価値を認めていただいており、今後の展開も含めて積極的に進めていく」(森氏)という。ドコモユーザーはプレミアクラブと各種キャンペーンを上手に使えば、多くのドコモポイントを得られそうだ。

 また、ビジネス的な視点でもドコモポイントとプレミアクラブには見るべきところが多い。すでにドコモポイントの傘は異業種に広がってきており、プレミアクラブでも今後は生活に関わる店舗や場所でのポイントバック、銀行と連携したリテール金融商品の開発などが視野に入っている模様である。企業ポイントの重要性が高まる中で、ドコモポイントとプレミアクラブの動向は注目である。

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