アドビシステムズは1月10日、米国サンノゼで1月3日に発表した組み込み機器向けFlashプレーヤーの最新版「Flash Lite 2」について説明会を行った(1月5日の記事参照)。
Flash Liteは、携帯電話やPDA、パーソナルメディアプレーヤーなどで利用できる、組み込み機器向けのFlashプレーヤーだ。全世界で現在98機種の携帯電話が採用しており、Flash Liteを搭載した携帯電話の端末出荷台数は4500万台に上る。
Flash Lite 2はPC向けのFlashプレーヤー「Flash Player 7」がベースになっており、スクリプト言語であるActionScriptも2.0が利用できる(2005年10月18日の記事参照)。画像・オーディオ・ビデオ・XML・SWFなどのファイル読み込みができるようになったほか、Unicodeのサポート、テキストの色やサイズなどの変更を簡単に行える機能などが新しく追加された。
Flash Player 7ベースになったことにより、PC向けに作られたFlash Player 7ベースのコンテンツを、Flash Lite 2を採用した携帯で再生することも容易になるという。なお、Flash Lite 2.0用コンテンツの編集は、すでに発売されているFlash Professional 8(2005年10月12日の記事参照)で行える。2月にはFlash Lite 2.0に対応した日本語版の最新アップデータが配布される予定だ。
携帯電話におけるFlashプレーヤーは、コンテンツビューアとして始まったが、現在では携帯電話のUIに広く採用されている。また、Flashコンテンツをプッシュ配信する「Flash Cast」技術は、ドコモの「iチャネル」に採用されている。
Flashはマクロメディアが開発・販売を行ってきた製品だが、2005年12月にアドビシステムズがマクロメディアの買収を完了したため、今後はアドビシステムズの製品としてリリースされていくことになる。
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