ソフトバンクの新料金プランは、“予想外”に複雑 (2/2 ページ)
通話料0円、メール0円、端末0円、月額は2880円……ソフトバンクが発表した新料金プラン「予想外割」。しかし本当に2880円で使えるのだろうか? 契約必須の「新スーパーボーナス」など、気になるポイントをまとめた。
月額2880円で使える人は、ほとんどいないはず
実際にゴールドプランで契約した場合、本当に2880円で使えるのか見てみよう。
まず、2007年1月15日までの「大創業祭キャンペーン」期間中に加入すること、あるいは11年以上契約していることが第1条件だ。これで基本料金が2880円になる。
上述の通り、メールやWebを使うには、S!ベーシックパックが必要。この契約は事実上必須なので、ほとんどの人は2880+315円=3195円以上払うことになる。
パケットし放題/スーパー安心パック/スーパー便利パックを契約した場合、最初の2カ月の最低支払い料金は3195円だが、パケットし放題やスーパー安心パック、スーパー便利パックの無料期間が終わる5カ月後以降、これらのオプションを解約していなければ月々の最低支払料金は5220円(3G端末の場合)となる。また、請求書が郵送であれば105円追加で5325円。電話をかける相手がソフトバンク以外だったり、テレビ電話をかけたり、ソフトバンク端末以外とメールをやりとりすればこの他に通信料がかかる。
26日、量販店へ出かけて何の気なしに料金について尋ねたところ、店員さんはメモ帳に図入りで懇切丁寧に説明してくれた。非常に分かりやすくツボをついた説明だったにもかかわらず、ちょこちょこ質問をしたのが悪かったのか、全部聞き終わって時計を見ると、20分以上が経過していた。記者以外のお客にも20分ずつかけて説明しているのであろうショップの店員さんのことを思うと、気の毒でならない。
「ソフトバンクは携帯の料金を安くする」「他社の料金は難しすぎる。ソフトバンクは料金を分かりやすくする」と胸を張っていた孫社長。業界構造を変えようという意気込みは分かるが、説明するのに20分以上かかる料金プランは、ほとんどの人にとって分かりにくいものであるはずだ。
とはいえ、ソフトバンクだけでなく、ドコモもauも料金プランは難しい。MNPを機に、料金を安くしたいと考えている携帯ユーザーは多いだろう。ユーザー自身が積極的に情報収集し、料金プランを理解することが、安く携帯を使うための王道と言えそうだ。
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