メタリック、革製カバー、通訳機能、10メガカメラ──韓国電子展に見る携帯のトレンド:韓国携帯事情(2/3 ページ)
携帯大国の韓国で、電子機器の総合展示会「韓国電子展」が開催された。携帯メーカーのSamsung電子とLG電子も出展し、今後のトレンドをかいま見せる端末群を披露した。
メタリック携帯の代表格が「SPH-V9000」だ。Samsung電子は、Bluetooth機能の売り込みに熱心なことで知られ、これまでもBluetoothヘッドセットを発表したり大々的な広告を打ったりとさまざまなアプローチを図ってきた。SPH-V9000もBluetoothに対応している端末の1つで、Bluetoothを利用した、KTの「Ann」やLG Telecomの「気分ゾーン」サービスに対応している。
「マジックシルバーフォン」こと「SCH-B500」は、鏡のような表面のつやが際立つ携帯電話だ。SPH-V9000よりやや早めに市場に投入され、Samsung電子がメタリック携帯を韓国市場に戦略的に投入するきっかけになった。
メタリック携帯は、LG電子も「Black Label」シリーズの「Shine」(LG-SV420)を発表している。Black Labelといえば、あの「チョコレートフォン」と同シリーズ。“黒の次はメタリック”ということで、このタイプの携帯電話は流行の兆しが見える。
またLG電子はドイツのレンズメーカー、シュナイダーと提携し、同社が認定したレンズをShineに搭載することとした。両社の提携により今後LG電子の高価格帯携帯には、シュナイダーレンズが搭載されることになるという。
10メガカメラ携帯、通訳携帯──ハイエンド端末が続々登場
Samsung電子のブースでは、高機能で多機能な端末の展示も目立っていた。
最近発表された「Fxフォン」こと「SPH-M4500」は、Windows Mobile 5.0 Pocket PC Phone Editionを搭載したスマートフォン。「Fx」という名前には、生活に必要なあらゆる機能(x)に答えを出してくれる公式(Fomula)のような携帯という意味が込められている。その名の通りあらゆる場面で活用できる多彩な機能を備えた端末だ。
KTの無線LAN網とKTFの携帯電話網を利用して、常にオンライン状態を保てるサービス「Nespot Swing」に対応し、地上波DMBを5.1chスピーカーで視聴可能。外部メモリスロット(microSD)も備え、英/日/中および英英、国語辞典も装備している。
さらにFxフォンには、ウィルス対策ソフトメーカーとして韓国で高いシェアを誇るアンラボの「Anlab Mobile Security」も同梱されている。韓国は他の国に比べ、スマートフォンのウィルス対策はあまり話題になっていないが、今後こうした対策が必須になることを考えればセキュリティソフト同梱の意義は深い。
最近、注目を集めた10メガピクセルカメラ搭載のデジカメケータイ「SCH-B600」(3月12日の記事参照)も展示されていた。
世界一の高画素カメラ付き携帯に、写真好きの韓国の人たちも興味津々の様子。熱心に見ていた人に「購入予定は」と尋ねてみたところ「欲しいけど高すぎます!」と一言。価格は約90万ウォン(約11万2000円)だ。
「リアルワールドフォン」こと「SCH-V920」は、CDMA/GSMのほか日本でも利用でき、実質世界約90カ国で通じるのが特徴だ。
外国で便利に利用できるようユニークな「音声翻訳サービス」が搭載されているのも面白い。これはレストランやオフィスなど、さまざまな場所で利用する韓国語の日常会話を音声認識し、それを日本語や中国語もしくは英語に自動翻訳してくれるというものだ。
試してみたところ、発音が悪いときには誤認識があったものの、概ね正しく訳してくれた。場面別に最低限必要の基本会話を収録しているので、言葉の通じない国で簡単な会話をするのには便利そうだ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.