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アナログテレビ停波後の帯域にアピール──ドコモら5社が携帯向け放送の新会社
NTTドコモら5社が、ISDB-T方式のモバイルマルチメディア放送を研究/推進する新会社を設立。アナログテレビ停波後の帯域確保に向けアピールするのが狙いだ。
NTTドコモとフジテレビ、ニッポン放送、スカイパーフェクト・コミュニケーションズ、伊藤忠商事は11月29日、5社の共同出資による合同会社「マルチメディア放送企画 LLC合同会社」(略称MMBP)を設立すると発表した。新会社は12月6日に設立予定で、資本金は3000万円。
MMBPは、共同出資する5社が地上デジタル放送と同じISDB-T方式による新たなマルチメディアサービスの研究やシステム関連の技術調査、サービスモデルの検討を行うことを目的に設立。2011年に地上アナログテレビの放送が終了した後の帯域に、同方式を使ったモバイル・マルチメディア放送が割り当てられるようアピールするとしている。
アナログテレビ終了後の帯域については、VHF/UHF帯で「90M〜108MHz」「170M〜222MHz」「710M〜770MHz」の3カ所に空きができることが分かっており、キャリアや企業による争奪戦が始まりつつある(2006年6月の記事参照)。
なおドコモでは日本テレビともLLPを共同で設立しており、携帯電話とテレビ番組を連携させたサービスを検討しているほか、コンテンツの制作や投資も行っている(2005年12月の記事参照)。
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