地道に進化するサービス「EZナビウォーク」の今――KDDI :Interview: (3/3 ページ)
携帯電話が道を教えてくれる、カーナビならぬ歩きナビ……au携帯に標準搭載されている「EZナビウォーク」。2003年秋に始まった本サービスは現在、どんなユーザーにどのように受け入れられているのだろうか。
将来的には「検索」の一元化、SNS連携も視野に
最近のauは個々のサービス同士の連携や統合を積極的に推し進めている。その中でEZナビウォークの今後を考えると、まず注目なのは、現在、別々に提供されている検索機能の連携もしくは統合だ。特にEZWebのトップにあるGoogle連携の標準検索機能とEZナビウォークの検索機能が連携・統合されれば、ユーザーは1つの施設や地名について様々な角度から情報の検索ができるようになる。
「(EZwebのGoogle)検索機能との連携は検討を進めています。まず(検索の)窓口の連携という話はもちろんありますし、検索エンジン側をどう連携させるかなど様々な検討を行っています」(楠氏)
さらに今後の展開としては、EZナビウォーク上での広告展開や電子クーポンの配布、EZ GREEなどSNSとの連携もすでに開発に着手しているという。今後のEZナビウォークが、単なる道案内のサービスに留まらず、位置と地図を使った各種サービスの基盤として発展していくのは確実だ。そして、この点がドコモやソフトバンクモバイルのGPSサービスとの違いになるという。
「ドコモさんは(GPSサービスにおいて)プラットホーム提供に徹していますが、我々(au)は自らサービスを提供・発展させてきています。この違いは何かといいますと、我々はプラットホームだけでなく、アプリやコンテンツも提供している。他の分野、サービスとの連携もすでに動き出しています。我々はユーザーが求めるサービスを総合的に提供できる体制になっているのです。サービス実現のスピード感で見ても、(EZナビウォークの体制は)有利な点だと考えています」(楠氏)
携帯電話のGPSナビゲーションサービスは、auがコツコツと積み上げてきた分野であり、EZナビウォークはすでにGPS活用の新たなステージに踏み出そうとしている。日本、そして海外でも携帯電話のGPS機能が重視される中で、その先導的な取り組みは興味深く、意義深いものだ。今後、EZナビウォークがどのような形で、他の分野やサービスと連携・融合していくか。その進化に引き続き注目である。
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