プロ登山家と共同開発! 「PRO TREK」の最上位モデル、その実力は?開発秘話に迫る(1/4 ページ)

2015年秋に発売されたPRO TREKの最上位ライン「PRX-8000T」が注目を浴びている。「PRO TREK」と聞くと、アウトドアウォッチをイメージする人が多いと思うが、新商品は大胆なデザイン変更に踏み切った。その狙いは何か。カシオ計算機のデザインと開発の担当者に話を聞いた。

» 2016年02月01日 10時00分 公開
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 カシオの「PRO TREK(プロトレック)」といえば、本格的な登山やトレッキングから、気軽なアウトドアレジャーにまで、さまざまなアウトドアシーンでの使用を前提とした腕時計だ。デジタルモデルとアナログモデルをそろえているが、どれもアウトドアユースで役立つさまざまな機能が搭載されていて、その見た目もいかにも「機能盛りだくさんのデジタルツール」というイメージが強かった。

 しかし、2015年10月に発売されたPRO TREKの最上位ライン「MANASLU」の新モデル「PRX-8000T」は、これまでのPRO TREKのイメージをある意味で大きく裏切るような、斬新なルックスを身にまとって登場した。一見すると、とてもアウトドアウォッチには見えない。それどころか、遠目には高級機械式時計にすら見えるほどだ。

2015年秋に発売されたPRO TREKの最上位ライン「PRX-8000T」

 高い質感を感じさせるビッグフェイスのケースに収められたブラックの文字板上に、ホワイトの大型インデックスと3針を配置。それ以外のデザイン意匠を目立たないよう配置したことで、極めてシンプルなデザインに仕上がっている。文字板上に「これでもか」とさまざまな機能表記が詰め込まれたこれまでのPRO TREKのイメージとはまさに正反対のキャラクターだといえよう。

 このマナスルの大胆なデザイン路線の変更は、一体何を示唆しているのだろうか? PRO TREKはこれまでの本格的なアウトドアギア路線から、シンプルで都会的な高級ウォッチへと舵を切ったということなのだろうか? 本モデルのデザインを担当したカシオ計算機 時計事業部 デザイン開発部 第二デザイン室 小島健二氏によれば、事実はむしろまったく逆で、PRX-8000Tのこのシンプルなデザインは本格的な登山ギアとしての機能性をとことん追及した結果生まれたものなのだという。

プロ登山家・竹内洋岳さんのアドバイスを受けて「PRX-8000T」は完成した

 「PRX-8000Tは、日本人として初めて8000メートル峰14座の完全登頂に成功したプロ登山家、竹内洋岳さんのアドバイスの基にデザインしました。実際に8000メートル級の登頂に挑む際に必要となる機能やデザイン、細かな使い勝手などにとことんこだわった結果でき上がったのが、この極めてシンプルなデザインだったのです」

 8000メートル級の登山では低酸素状態に陥るため、ときには意識が朦朧(もうろう)とし、時計の時刻表示を見誤る危険性すらあるという。実は本格的な登山においては、正確な時刻の把握は極めて重要だ。もし日没までに残された時間を見誤ってしまえば、一気に生死の危機に陥ってしまう。そのためPRX-8000Tは、たとえ低酸素状態でも決して時刻を見誤ることのないよう、ブラックのシンプルな文字板とホワイトの大型インデックスで構成されたシンプルなハイコントラストデザインになっており、さらには12時位置を決して見誤らないようひときわ大きく特徴のあるインデックスを配置したほか、バンドの付け根部分にも矢印を刻印するという徹底したこだわりぶりだ。

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提供:カシオ計算機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2016年2月29日

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