プロ登山家と共同開発! 「PRO TREK」の最上位モデル、その実力は?開発秘話に迫る(2/4 ページ)

» 2016年02月01日 10時00分 公開
[PR/ITmedia]

「引き算のデザイン」で高い視認性と凄みのある機能美を実現

通称「竹内モデル」と呼ばれた「PRW-6014H-1JR」

 実はPRX-8000Tのこうしたデザインコンセプトは、一足先に別のモデルで実現されていた。それが、高機能モデル「PRW-6000」の限定モデル、通称「竹内モデル」と呼ばれた「PRW-6014H-1JR」だった。

 「竹内さんに実際にPRW-6000を装着して山に登ってもらったところ、文字板上のさまざまな機能表示が視認性の邪魔になることがあるとのアドバイスをいただきました。そこで、ブランドロゴを含めた表記の色をブラックやグレーにして文字板に溶け込ませ、ブラックとホワイトのコントラストで時刻の視認性を高めたPRW-6014H-1JRを限定モデルとしてリリースしたところ、お客さまからも大変好評でした。PRX-8000Tはこのデザインコンセプトを徹底させるべく、ゼロベースでデザインしたものです」(小島氏)

 基本方針は、いかに“足す”かではなく、いかに余分なデザインを“引いて”いくか。これはカシオのウォッチデザインにおいては、あまり前例のない試みでもあったという。

 「本格的な登山ギアとしての機能性を追及していくと、余分なデザインを削ぎ落としていく“引き算のデザイン”が基本方針になります。しかし一方で、MANASLUはPRO TREKの最上位ラインでもあり、高級ウォッチとしての高級感や質感も表現する必要があります。この2つの要件をいかに高いレベルで両立できるかが大きなチャレンジでした」

PRX-8000Tのデザインを担当した小島健二氏

 事実、PRX-8000Tの文字板はチラっと一目見ただけでも時刻がすぐに把握できる。しかし、よく文字板に目を凝らして見てみると、高度や気圧・温度などを表示するデジタル液晶や、機能を針で表示するサブダイヤル、さらにベゼルにはワールドタイム機能用の都市表示が刻印されている。狙い通り、シンプルデザインによる視認性の向上と、高機能との両立が見事に実現しているといえよう。

 もちろん、8000メートル峰登頂をサポートする腕時計に求められるデザイン要件は、文字板の視認性だけではない。例えば、装着性も大事な要件の1つだ。フル装備の登山ではグローブを2重に装着し、その上から腕時計を身につけることになる。その際には、グローブの厚みや装着位置によりバンドの長さを微妙に調整できなくてはならない。こうした要件に応えるために、PRX-8000Tのバックルにはスライド機構が採用されており、簡単にバンドの長さを微調整できるようになっている。

 竹内氏のアドバイスを基に、ここまで本格的な登山ギアとしての機能性にこだわった結果、PRX-8000Tのデザインは独自の機能美を湛えることになったのだ。

 「8000メートル峰の登頂に不要なものを削ぎ落としていった結果、凝縮された機能美が放つ“スゴみ”のようなものが表現できたと思います。確かにこれまでのPRO TREKのモデルとは大きく印象が異なるデザインになりましたが、そのことが逆に社内外から高く評価されています」(小島氏)

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提供:カシオ計算機株式会社
アイティメディア営業企画/制作:ITmedia ビジネスオンライン編集部/掲載内容有効期限:2016年2月29日

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