北海道の航空会社、AIRDOは10月6日、コミュニケーションアプリ「LINE」と搭乗システムを連携させた搭乗サービス「AIRDO ONLINE Service」を10月18日から提供すると発表した。LINEのトーク画面上で搭乗便の詳細確認や、スキップサービス(搭乗手続きをせずに、直接保安検査場へ進むことができるサービス)に必要なQRコードの取得などができるようになる。
LINEが提供する法人向けサービス「LINE ビジネスコネクト」を採用。AIRDOのLINE公式アカウントを「友達登録」すると、トーク画面上で搭乗便の詳細確認、スキップサービスに必要なQRコードの取得ができるほか、空席照会・予約、予約確認・購入ができるWebページへの誘導もしてくれる。
また、LINE公式アカウントの「キーワード応答」機能により、ユーザー1人1人の質問にも対応。例えば「時刻表」と入力すると、搭乗時刻一覧が載っているWebページへ誘導してくれたり、「札幌」と入力すると、そのエリアのおすすめグルメや各種イベントを紹介してくれるという。
AIRDOの草野晋副社長は、「SNSの活用が進んできた今、情報サービスの手法を見直す必要が出てきた。これまで紙や電子メールなどでバラバラに管理されていた搭乗に関する情報をLINE上で一元管理することで、ユーザーの利便性を向上させることができる。LINEとの連携を決めたのは、圧倒的な普及率が魅力的だったから」と説明する。
「LINE上で搭乗サービスを提供する取り組みは航空業界で初めて。他社にはない、きめ細かなサービスが可能になる。まずは友達登録ユーザー150万人を目指したい」(草野副社長)
LINEの田端信太郎上級執行役員は「メールの利用が減っているなか、メールを中心とした情報サービスではユーザーとの距離は縮められない。かといって、専用アプリを作っても、年に数回しかないフライトのためにそれをインストールしてくれるユーザーは少ないだろう」と話し、既に普及しているLINEと連携するメリットをアピールする。
「今後、『LINE ビジネスコネクト』は、AIの活用によって、より1人1人のニーズに応じた情報を適切なタイミングで発信していけるようになる。例えば、『そろそろ時間なので、搭乗口に向かいましょう』――とタイムマネジメントをしてくれるなど、提案型の情報サービスへ進化していくだろう」(田端上級執行役員)
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