東日本旅客鉄道(JR東日本)は12月13日、2020年度末までに首都圏の計58駅にホームドアを設置すると発表した。利用者の列車接触事故や線路への転落事故の防止策を急ぐ。
既に24駅の整備が完了している山手線は、新たに東京、新橋、浜松町、品川新駅(仮称)を予定する。京浜東北・根岸線は、さいたま新都心、上野、有楽町、大井町など27駅を、総武快速線は新小岩、中央緩行線は千駄ヶ谷、信濃町を整備する予定だ。整備は乗降10万人以上の駅を優先する。
主要路線の整備計画
ホームドア設置イメージ
並行して内方線付き点状ブロックの整備も進める。これはホーム内側部分に線状突起を設けてホームの内外が分かるようにしたもので、1日あたりの乗降人員が10万人以上の全94駅は2015年度末に整備を完了。1万人以上10万人未満の265駅のうち、宇都宮や郡山など76駅は導入済みで、残り189駅は2018年度末までの完了を目指す。
内方線付き点状ブロック
国土交通省の調べによると、2014年度に発生した鉄道の人身障害事故449件のうち、線路に転落するなどのホームでの接触事故は227件に上り、鉄道各社とも安全対策に力を入れている。
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