ガンホー・オンライン・エンターテイメントが運営するスマートフォン向けゲーム「パズル&ドラゴンズ」で今年2月、有料ガチャで入手できるモンスターについて誤認させる表示があったとして、消費者庁は7月19日、同社に対し景品表示法違反(優良誤認)で措置命令を出した。
ライブ番組の表示=消費者庁のニュースリリースより
「2月から3月にかけてモンスター55体を一挙究極進化、してみたいと思います」「フェス限ヒロインガチャのキャラは全部入っていますので」=消費者庁のニュースリリースより
「フェス限ヒロインガチャ」で入手できる13体のモンスターのうち、「究極進化」の対象は1と2の2体だけだった=消費者庁のニュースリリースより
消費者庁によると、同社は2月13〜26日に実施した「特別レアガチャ『魔法石10個!フェス限ヒロインガチャ』」について、入手できる13体のモンスター全てが、モンスターがさらに強くなる「究極進化」の対象になるかのようにライブ配信番組で紹介していた。
だが実際には、究極進化の対象になるのは13体のうち2体だけで、残り11体は通常の「進化」の対象だった。実際のものよりも著しく優良であると誤認させるものだったとして、再発防止策を講じるよう求めた。
また、別のゲーム「ディズニーマジックキングダムズ」で、複数のゲーム内アイテムなどをパックにすることで割安に購入できるかのようにバナー広告で表示していたのに、実際には別々に購入した場合に比べ安くなかったとして、同法違反(有利誤認)で措置命令を出した。
バナー表示の例=消費者庁のニュースリリースより
ガンホーによると、「説明表示やライブ配信番組の発言内容について誤解を招き得る表現があった」として、ゲーム内の仕様変更などの補償措置を実施し、表示についても消費者庁に自主的に報告したという。「結果的にこのような事態に至ったことにつきまして、関係者の皆様に大変ご迷惑とご心配をおかけし、深くお詫び申し上げます」と謝罪し、社内のチェック体制を見直すとしている。
【更新2017年7月19日午後4時35分 ガンホーの対応について追記しました。】
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