岩手の老舗“イチノベパン”破産 価格競争で苦戦従業員は解雇

» 2017年09月28日 18時13分 公開
[ITmedia]

 東京商工リサーチによると、地元で“イチノベパン”の愛称で知られる岩手県一戸町の一野辺製パンが9月27日、盛岡地裁から破産開始決定を受けた。負債総額は約8億2000万円。

 河北新報の報道によると、同日付で従業員146人は解雇されたという。

photo 一野辺製パンの公式サイト

 1948年創業。59年に青森県八戸市、65年に本社に工場を建設し、岩手県北部と八戸市近郊で事業を展開していた。和洋菓子やご飯類、弁当、給食事業にも進出し、関連会社を設立するなど事業を積極的に拡大。ピークの95年には年間約41億円の売上高があった。

 だが大型スーパーやコンビニ向け納入品の価格競争で苦戦するなどし、業績が低迷。河北新報によると、2008年以降は数千万円単位の赤字決算が続いていたという。17年2月期の売上高は12億7000万円にまで落ち込んでいた。

photo 一野辺製パンが販売していたパン類。地元で人気だった(=公式サイトより)

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