自民、コインチェック・仮想通貨流出問題で金融庁から聞き取り「一石投じるタイミング」

» 2018年02月07日 18時28分 公開
[ロイター]
photo 2月7日、自民党のサイバーセキュリティー対策本部と金融調査会、IT戦略特命委員会は、党本部で合同会議を開き、仮想通貨取引所・コインチェックから巨額の仮想通貨が流出したことについて、金融庁から聞き取りを行った。都内で2日撮影(2018年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 7日 ロイター] - 自民党のサイバーセキュリティー対策本部と金融調査会、IT戦略特命委員会は7日、党本部で合同会議を開き、仮想通貨取引所・コインチェックから巨額の仮想通貨が流出したことについて、金融庁から聞き取りを行った。

金融調査会の根本匠会長は冒頭、仮想通貨の流出発生後の金融庁の一連の対応を「極めてスピーディに対応している」と評価。調査会としても、対応策を検討する方針を示した。

根本会長は、高度・複雑なシステムを有する仮想通貨取引所が重要情報への不正アクセスに関するリスクをどう管理していくかが重要だと述べた。

IT戦略特命委の平井卓也委員長は「通貨と呼べるような代物では全くないものに投機マネーが集まっていながら、金融商品取引法の枠外なので、インサイダー取引も風説の流布も関係なくマネーゲームが起きている」と指摘。

仮想通貨の今後が見通せないなか「先行して法律を整備することがいいのか、議論もあると思うが、まずは消費者保護の観点と、過熱したブームに一石を投じておくタイミングではないか」と述べた。

金融庁は現在、コインチェックへの立ち入り検査を行い、仮想通貨流出の全体像の解明を進めている。出席議員によると、同日の会議での説明は制度概要が中心で、流出の経緯や同社の財務状況など詳細なものはなかった。自民党は再度、金融庁に説明を求める方針。

(和田崇彦 編集:田巻一彦)

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