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» 2018年02月26日 11時00分 公開

和歌山発のバイクが1億円の“共感”を集めた理由キーワードは「地元」(2/3 ページ)

[加納由希絵,ITmedia]

「地元からの応援」で勢いに乗る

 glafitバイクのプロジェクト支援者は全部で1284人だが、そのうち約100人を占めたのが、地元・和歌山県の人たちだ。「都道府県別の支援者を多い順に並べると、和歌山以外は人口が多い順番になりました。人口が少ない和歌山が8%ほどを占めた。それほど地元で反響が大きかったということです」

 クラウドファンディングの成否を分けるポイントの1つが、「プロジェクト開始当初にどれだけ支援を集められるか」だといわれている。glafitバイクの場合、その“初速”を勢いづけたのが地元の人たちだった。

 「地元の人が盛り上がり、プロジェクトを紹介してくれたことで、その盛り上がりが波及していったように感じます。応援すると決めたら、プロジェクトメンバーと同じ目線になってSNSなどで薦めてくれて、それが話題になっていきました。『実際にお金を出した』ということが説得力となり、その人たちの発信力が高まっていたと思います」

 「和歌山発」に反応して最初に支援した人たちが“コア集団”となり、同じ地域という共通点でつながりながら、製品の良さを発信していく。短い期間で良い循環ができた。

photo ハイブリッドバイク「glafitバイク」

 その循環に巻き込めたのは、一般ユーザーだけではない。自治体も“応援団”に加わった。和歌山県の「クラウドファンディング活用支援プロジェクト」、和歌山市の「チャレンジ新商品」にそれぞれ認定。県と市で、職員が使う公用車にもなった。鳴海社長は「和歌山は起業が少ない県。新しいことをやれば注目してもらえる」と話す。まさに「地域ぐるみ」の後押しを受けることができた。

 地元の応援の効果もあり、クラウドファンディング終了後の17年10月に開始した一般予約販売も好調だ。価格は1台15万円(税込)。すでに累計2500台以上を販売している。

 新しいチャレンジや、その結果として生まれた商品の力も重要な要素だが、glafitの場合は「地方企業が頑張っている」という姿勢に対する“共感”が生まれたことが大きなポイントだったようだ。

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