[ソウル 27日 ロイター] - 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長と韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領による南北首脳会談が27日、軍事境界線がある板門店の韓国側施設「平和の家」で始まった。南北首脳会談が行われるのは10年以上ぶり。
軍事境界線を初めて越えて韓国入りした金委員長は文大統領に迎えられ、両首脳は笑顔で握手を交わした。その後、金委員長が文大統領を北朝鮮側に招くしぐさをし、ともに北朝鮮側に数歩入った後、再び韓国入りした。
会談開始前に金委員長は、「われわれはきょう、平和、繁栄、南北関係の新たな歴史が刻まれるスタートラインに立っている」と述べた。
「過去のように実現できない合意をするのではなく、現在直面する問題や関心事項について率直に意見を交わし、良い結果を残すべきだ」とした。
金委員長は「平和の家」に到着すると、芳名録に「新たな歴史が今始まる。平和の時代、歴史の出発点から」と記した。
文大統領は会談開始の際、「率直に議論し、平和を望む人々への大きな贈り物となるような合意に達したい」と述べた。
金委員長が「平和の家」に入る直前には、北朝鮮の治安担当が爆発物や盗聴器が仕掛けられていないかどうか調べ、室内、椅子、芳名録に消毒剤とみられるものをスプレーした。
両首脳は非核化や南北間の交流について協議するとみられ、午後には記念植樹式を行う。
韓国の当局者によると、韓国と北朝鮮は27日午後に共同宣言を発表する見込みで、非核化と平和、また南北関係の改善について言及する可能性があるという。
Copyright © Thomson Reuters
Special
PR注目記事ランキング