[ニューヨーク 7日 ロイター] - 米投資会社バークシャー・ハザウェイ率いる著名投資家ウォーレン・バフェット氏は7日、株価は上昇しているものの、バブルは発生していないとし、米株への投資を選好するとの考えをあらためて示した。CNBCとのインタビューで明らかにした。
バークシャーの保有するキャッシュが3月末時点で1086億ドルだったことについては、300億ドル相当が好ましいとしつつも、魅力的な買収案件に出会わなかったと説明。自身と長年の事業パートナーでバークシャー副会長のチャーリー・マンガー氏が気に入る1000億ドル規模の案件が浮上すれば、獲得に動くと述べた。
アップル株の保有については「われわれは株式を購入しているわけではなく、アップルの事業5%に投資をしている」との認識を示した。バフェット氏は前週、バークシャーが第1・四半期にアップルの株式を7500万株買い増したことを明らかにしている。
さらに、今後買い増しを加速することになれば、アップルの株価が下がってくれればありがたいとも語った。
バフェット氏と共にインタビューに臨んだマンガー氏は、アップル株購入を巡り、バークシャーは「幾分控えめだった」可能性があるとし、「もっと多く保有できていればよかった」と述べた。
バフェット氏は米中貿易摩擦について、貿易戦争の回避が米中の「共通の利益」であると指摘。不公正な貿易を通じ優位性を得ようとする動きは常にあるとしつつも、「世界は愚かな行動は取らないだろう」とした。
将来のバークシャーに関しては、後継者候補と目されているグレッグ・アベル、アジット・ジェイン両氏のバークシャー副会長への昇格は同社にとって「非常に良いこと」とコメントした。
米国内従業員の医療費削減に向けてアマゾン・ドット・コム、JPモルガン・チェース、バークシャーの3社で共同設立を目指すヘルスケア企業のCEO候補は絞り込まれたと明らかにし、「最も困難な決定」と語った。
アマゾンのジェフ・ベゾスCEOについては「才気ある」思想家と評価し、アマゾン株を購入しなかったことで「チャンスを逃した」と述べた。
また、強いブランドを有する企業は競争をかわすモート(堀)を持つとの自身の持論に異論を唱えた電気自動車(EV)テスラのイーロン・マスクCEOに対し、iPhone(アイフォーン)、エルマーズグルー、コストコはモートの良い例だとし、「ブランドはモート」との考えを繰り返した。
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