5月、富裕層を調査する会社「Wealth-X」が2018年版の「ビリオネア調査」の結果を発表した。
この調査によれば、17年、世界では新たに357人が10億ドル以上の資産を持つ人の仲間入りをした。これにより、世界全体のビリオネアの数は14.9%増の2754人となり、増加率は同社の調査史上で最大を記録したという。また彼らの富の合計も史上最高額となる9.2兆円に上った。富豪たちの資産がこれまで以上に増加しているのだ。
同調査では、こうした富豪たちの好況の理由を、「株式市場ならびに世界経済の目覚ましいパフォーマンスによるもの」だと分析している。
ちなみにこの調査会社は、世界6カ所(米国、英国、UAE、ハンガリー、インド、マレーシア)の拠点から調査を行っており、世界最大規模で超富裕層の情報を集めて分析している。そして毎年、富豪を調査したレポートを発表してきた。
最新の調査では、国ごとのビリオネア数もランキング形式で紹介している。そのランキングによれば、1位はダントツで米国だ。そして以下のように続く。
6位以下は、ロシア(96人)、香港(93人)、英国(90人)、サウジアラビア(62人)、アラブ首長国連邦(UAE、62人)。
この調査を見ると、あることに気が付く。そう、日本が入っていないのだ。それどころか、同調査の結果レポートの中に、「日本」という単語は、たったの1度しか登場しない。日本は世界第3位の経済大国であるにもかかわらず、だ。ちなみに登場したのは、17年に「日本人のコレクター」が「ジャン=ミシェル・バスキアの絵画に1億1100万ドルを支払った」という記述だけだ。
なぜ日本にはビリオネアがそんなに少ないのか。トップ10にも入らないのには何か理由がありそうだが、いったいどんな可能性が考えられるのか。また、海外ではどのように分析されているのだろうか。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PR注目記事ランキング