Gibson、破産法適用脱却へ祖業回帰とウクレレに活路=CEO90年代以来

» 2018年06月28日 16時21分 公開
[ロイター]
photo 6月27日、米大手楽器メーカーのギブソン・ブランズは、年内に破産法適用から脱却することを目指し、伝統的なギター製造への回帰やウクレレ販売の復活などに活路を見出す考えだ。写真は同社のロゴ。シンガポールで4月撮影(2018年 ロイター/Thomas White)

[27日 ロイター] - 米大手楽器メーカーのギブソン・ブランズは年内に破産法適用から脱却することを目指し、伝統的なギター製造への回帰やウクレレ販売の復活などに活路を見出す考えだ。ヘンリー・ジャスキビッツ最高経営責任者(CEO)が27日、ロイターのインタビューで明らかにした。

ギブソンのギターは、「ブルースの王様」と呼ばれたB・B・キングや世界的ロックバンド「ガンズ・アンド・ローゼズ」メンバーのスラッシュなどが使用してきたことで知られる。

同社は今年5月、約5億ドルの債務を抱えて破産法第11条の適用を申請。楽器製造事業の再生に取り組むことになった。

ジャスキビッツ氏は中核となるギター製造事業について「基本に立ち返る」と説明した。2015年にギターをコンピューター制御のチューニング機器に連動させる決断が失敗したためだ。

ギブソンが2014年にオランダのフィリップス傘下の消費家電販売企業買収で成果が得られなかったこともあり、1月までの1年で10.5%伸びて1億2200万ドル規模になったギター事業に、再び注目しているという。

またジャスキビッツ氏は、「レスポール」など高額モデル以外にも手を広げて、若者や女性のプレーヤーを取り込めないか検討していることを明らかにした。

一方でジャスキビッツ氏は、成長しているウクレレ市場で商機を見出すことも考えている。ギブソンが自社ブランドでウクレレを販売すれば1930年代以来となる。ただ具体的な計画についてはなお「取りまとめ中」として明確にしなかった。

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