日本漢字能力検定協会は12月12日、今年1年の世相を表す漢字が「令」に決まったと発表した。全国から21万6325票の応募があり、「令」が3万427票(14.1%)を集めた。「新」「和」も上位に入っており、新元号「令和」が最も強く印象に残った人が多かったようだ。
「令」を選んだ理由については、「新元号に新時代の希望を託した」という明るいものが多かった。また、新元号が日本最古の歌集「万葉集」からの出典であることが、伝統文化を再認識するきっかけになった。一方、法令改正による消費増税、芸能界の不祥事など法令順守に対する意識の高まり、災害による警報発令、避難命令もあったことなど、元号と関係ない理由や社会問題と絡めた理由も挙がった。
2位は「新」で、1万4850票(6.9%)を獲得した。新元号、新しい時代といった理由のほか、キャッシュレス決済といった新しい支払い方法など、さまざまな分野で新制度が導入されたことも理由として挙がった。
3位は「和」。1万281票(4.8%)を集めた。新元号の1文字であるだけでなく、ラグビー日本代表の活躍で話題になった「ONE TEAM」など、つながりや調和を連想させる漢字として選ぶ人が多かった。
一方、4位は「変」で7749票(3.6%)、5位は「災」で7302票(3.4%)。時代の変化や天変地異を目の当たりにしたり、自然災害、交通事故や不祥事(人災)の強い印象が残ったりした1年だという意見が挙がった。
近年の「今年の漢字」は、18年が「災」、17年が「北」、16年は「金」が選ばれていた。
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