沖縄ツーリスト、ビル売却 コロナで旅行サービスやレンタカー事業が打撃売買金額は非公表

» 2021年01月26日 12時14分 公開
[沖縄タイムス+プラス]
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 沖縄ツーリスト(OTS、東良和会長)が、豊見城市豊崎に所有していた豊崎ビルとその土地を、昨年12月に沖縄バス(中山良邦社長)に売却していたことが25日までに分かった。複数の関係者が認めた。両社とも売買金額は非公表としている。

沖縄ツーリストが沖縄バスに売却した豊崎ビル=豊見城市豊崎

 豊崎ビルは2010年に完成し、本社機能の一部を担っていたほか、敷地はレンタカーの車両置き場としても活用されていた。売買は12月25日付で、面積は約8900平方メートル。関係者によるとレンタカーの車両置き場は豊見城市内に別の土地を確保しており、今後の事業継続に影響はないとしている。

 ただ、県内では新型コロナウイルス感染拡大で入域観光客数が激減。コロナの影響が長期化し、OTSは主力の旅行サービスやレンタカー事業などが打撃を受けている。

 関係者によるとOTSは今回の売却で手元資金を確保して経営基盤を固めつつ、コロナ後を見据えた事業展開に機動的に対応する狙いがあるという。

 一方、沖縄バスは昨年4月に那覇市旭町の整備工場と駐車場の用地8779平方メートルを、マンション建設などを手掛ける長谷工コーポレーション(東京、池上一夫社長)に売却。同時に、豊見城市内の豊崎ビルとは別の場所に移転用地を確保している。

 豊崎ビル跡地の活用について沖縄バスの担当者は「収益物件として活用したいが、具体的な活用方法はこれから検討したい」としている。

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