HIS、コロナ禍で休館した旅館を再生 粟津温泉「辻のや花乃庄」を21年7月にリニューアル

» 2021年03月25日 17時00分 公開
[ITmedia]

 HISは3月25日、ホテルや旅館を対象とした再生支援プロジェクトの第一号に、粟津温泉「辻のや花乃庄」(石川県小松市)を選定したと発表した。4月に同旅館の土地・建物を取得し、一部改装後、7月に「満天ノ 辻のや」へ名称変更して開業する。

HIS 辻のや花乃庄(以下、リリースより)

 運営はHISのホテル事業を展開する子会社H.I.S.ホテルホールディングス(HIS.H.H.)が担う。HISは2020年8月、ホテル・旅館再生支援プロジェクトを立ち上げ。過去のハウステンボス、ラグーナテンボスなどの事業再生で培った知見を生かすとして、再生案件の受付を行っていた。

HIS 温泉旅館の様子

 辻のや花乃庄は、開湯1300年という北陸最古の名湯「粟津温泉」の源泉を持つ温泉旅館。露天風呂付の客室を含め総客室数は63室で、2018年には第76期将棋名人戦七番勝負第2局の開催地になった。新型コロナウイルス感染拡大の影響で昨春に休館。同6月末に全従業員が解雇になったと北國新聞が報じている。

 HIS.H.H.は現在、石川県金沢香林坊・小松駅前で2軒の「変なホテル」を運営中。粟津温泉は近隣に白山セイモアスキー場があり、関西・中京圏からの観光客、スキー客をはじめ、25年の北陸新幹線の延伸による関東圏からの来客も見込む。

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