結局のところ、相手の状況などお構いなしに一方的に電話をかけられるのは、上司や顧客など、立場が上の人(つまり権力を持っている人)に限定される。ひろゆき氏も「立場が強くて無能な人ほど電話を使いたがる」と述べている。
ひろゆき氏が言うように、立場が強く、かつ無能な人ほど、一方的に電話をかけてきて、メモもしっかり残さないので、後でもめることが多い。つまり電話をストレスなく使えるのは、互いを尊重し合える関係が構築できている相手に限定される。
この話は、電話が不要かどうかということではなく、立場や関係性による受け止め方の違いであり、電話はそのきっかけに過ぎない。この議論と電話の是非を混同してしまうと、論点がズレてしまう。
緊急時など電話が絶対的に必要な場面であっても、「面倒だ」といった理由で電話をかけない人もいる。こうした人たちは、後になって「緊急なのに、なぜ電話してこない!」と言っても「メールしましたけど」などと無神経な発言をすることが多い。先ほどの無能な権力者と同様、基本的に相手のことをまったく考えない人であり、ここで生じている行き違いもツールが問題ではないだろう。
ひろゆき氏のように仕事を選べる人は、こうした相手に対しては、仕事をしない、電話に出ない、留守電を聞いてからしかかけ直さないといった形で、相手を選別していると思われる。彼の発言を受けて、識者の一部も「一方的な電話は迷惑だ」と述べているが、これも仕事を選べる立場だからこその発言といってよい。
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