まちづくり支援などを行うユーデック(東京都、馬場園克也社長)は5日から、沖縄県北谷町を拠点とする観光客に、ITを使い多様な移動サービスを提供する「北谷観光MaaS(マース)プロジェクト」の実証実験を始めると発表した。利用客は、新設される那覇空港から北谷町への直行シャトルバスを使い最短時間で移動でき、手荷物を持たず移動できるようになる新たな取り組みだ。公共交通機関の利用により、交通渋滞や駐車場不足などの課題解決も促す。
北谷町を訪れる全日本空輸(ANA)便利用客が対象。利用客は那覇空港到着後、専用の手荷物カウンターへ荷物を預け、町内のレジャー施設やホテルなどが集まるフィッシャリーナ地区の玄関口「うみんちゅワーフ」まで直通シャトルバスで移動する。手荷物は提携業者がうみんちゅワーフに配送する。
既存のシャトルバスではホテルなどを経由するため約80分程度かかるが、直通バスは最短40分で到着するため移動時間を大幅に短縮できる。うみんちゅワーフ到着後は、自動運転カート「美浜シャトルカート」で美浜エリア内の主要ホテルや商業施設、ビーチまで無料で移動できる。
空港からの直通シャトルバスは初年度は往復6便を運行し、利用状況に応じて便数を見直す。利用料金は大人1500円、子ども750円。
実証実験開始後は、スマホで飛行機のチェックインや手荷物検査ができるサービス構築を進め、町内での滞在時間を延ばせるようにする。
本年度の総事業費は6千万円。経済産業省の「地域新MaaS創出推進事業」の補助を受ける。
2日、県庁でプロジェクトの概要を説明したユーデックの長澤将臣執行役員は「直行シャトルバスの利用や手荷物を預けるサービスを通じ、観光客にゆったりと観光を楽しんでもらう仕組みを構築していきたい」と抱負を語った。
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