沖縄の県民所得が過去最高 それでも1人当たり241万円全国平均の4分の3

» 2022年08月16日 13時44分 公開
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 沖縄県統計課は15日、2019年度の県民経済計算の概要を発表した。1人当たり県民所得は過去最高の241万円となり、前年度から1万9千円(0.8%)、5年連続で増加した。年度後半には、初確認された新型コロナウイルスの影響で観光関連が落ち込み始めたが、不動産業や建設業などが成長を下支えした。

 所得水準は、全国を100とすると75.8だった。前年度から0.7ポイント上昇した。県内総生産の名目は4兆6333億円、実質は4兆5242億円になった。経済成長率は前年度比で、名目1・4%増加し11年連続、実質も0.5%増加し5年連続と、いずれもプラス成長となった。

 雇用者報酬に財産所得と企業所得を加えた県民所得は、3兆5024億円で前年度から1.2%増えた。

 同課は、成長の背景に「人口や世帯数の増加」があるとし、住宅賃貸業、医療・保健などの保健衛生・社会事業の増加、公共工事の増加が主な要因と分析した。緊急事態宣言などにより行動制限があった翌20年度の数値は「下がるだろう」と見通した。

 県民経済計算は、県経済情勢や見通しなどのベースとなる。(政経部・下地由実子)

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