人気ゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』が特許権を侵害しているとして、コナミデジタルエンタテインメントが開発元のCygames(サイゲームス)を提訴した。コナミ側は損害賠償として40億円と遅延損害金、ウマ娘の提供差し止めを求めているが、サイゲームスの親会社サイバーエージェントは「特許権を侵害している事実はない」としている。
サイバーエージェントが5月17日に発表した資料によると、コナミ側がウマ娘のゲームシステムやプログラムの一部について特許侵害を主張。サイゲームス側も見解を示し、2社間で協議を行ってきたものの、決裂し、訴訟に至ったという。特許侵害の詳細は明らかにしていない。
サイバーエージェントは「特許権を侵害している事実はないものと考えている。正当性を訴訟にかかる手続きの中で明らかにしていく」とコメント。 業績への影響は「現時点で見通すことは困難」とし「今後開示すべき事項が発生した場合には速やかに開示する」と述べるにとどめている。
サイゲームスは自社とウマ娘の公式サイトをそれぞれ更新。「『ウマ娘 プリティーダービー』は今後も変わらずサービスを提供していく」と明言した。
ウマ娘は、競走馬を擬人化したキャラクター「ウマ娘」を育成するシミュレーションゲーム。2021年2月に配信を開始し、累計ダウンロード数は1800万を突破した。ウマ娘の好調でサイバーエージェントの業績も増収増益傾向となっており、同社の大きな収益源となっている。
22年末に中東カタールで開催されたサッカーW杯の放映権を「ABEMA」が獲得した際も、ウマ娘で生み出した巨額マネーが原資となっていた。結果次第では経営に影響が出る可能性がありそうだ。
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