「カスタマーサクセス元年」と呼ばれた2018年から5年が経った今、カスタマーサクセスは岐路に立っている。バーチャレスク・コンサルティングが23年4月に発表した調査結果によれば「勤務先でカスタマーサクセスに取り組んでいる部署、または担当者がある/いる」と回答した企業は50.3%と、調査を開始した過去5年で初めて半数を超えた。
しかし同調査では、会長・社長・CEOなどの企業トップ層の81.1%が「カスタマーサクセスという言葉を「聞いたことがない」と回答している。一見矛盾したようにも見えるこれらの結果は何を示しているのか。
UX関連コンサルティングなどを手がけるビービット(東京都千代田区)でカスタマーサクセス責任者を務める礒野亘氏は、ITmedia ビジネスオンライン/ITmedia NEWS主催のオンラインイベント「Digital Business Days -SaaS EXPO- 2023 Summer」(23年8月22日〜9月24日)に登壇し、次のように分析した。
「現場から本部長・事業部長クラスまではカスタマーサクセスの必要性を認識しているものの、経営層が重要な経営戦略に位置付けて取り組んでいる企業は少ないのが現状です。あるいは必要性は感じつつも、後回しにしている企業が多いのではないでしょうか。カスタマーサクセスは今こそ経営層の目を引くようなインパクトや成果を残す必要があります」(礒野氏)
では稼げるカスタマーサクセスに転換するには何をすればいいのか。本記事ではイベントの開幕に先立ち、講演の一部をお届けする。
礒野氏によれば、カスタマーサクセスは活動の軸を、従来の「全ては顧客のために」から「全ては顧客と自社の成功のために」に変換し、現場のことだけでなく経営層と同じ視点で、カスタマーサクセスを含めた自社のビジネス全体を意識することがポイントになるという。
また、講演ではカスタマーサクセスチームの有償化やChatGPTの活用によるコスト削減の議論、事例をはじめとした、カスタマーサクセスの8つの最新トレンドについても解説した。
実際にビービットで取り組んだ施策についても具体的に紹介している。同社ではKGI(経営目標達成指標)をNDR(売上継続率)ドリブンに変更するなど、大きく3つの施策を実行した結果、23年度の新規獲得売り上げの60%(収録時点)がカスタマーサクセスの活動から創出できたという。
こうしたカスタマーサクセスのトレンドやビービットの施策、稼げる組織に転換するための考え方や方法について詳しく知りたいなら、ぜひDigital Business Days -SaaS EXPO- 2023 Summerの「カスタマーサクセス」カテゴリをチェックしてほしい。
礒野氏が登壇する「カスタマーサクセス」カテゴリ以外にも、コミュニケーション、セールス、マーケティング、リーガル(法務)、アカウンティング(経理)、コーポレートガバナスの7つの基調講演を用意している。
カスタマーサクセスが「稼げる組織」に変革するために必要な視点や方法を、ビービット カスタマーサクセス責任者の礒野氏が解説します。貴重なセッションをオンデマンド配信中です。
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